be your shield

(ひとはだれも、)

人は誰も、

(まよいをかかえ、)

迷いを抱え、

(いきるのだと、)

生きるのだと、

(わがあるじのいわく。)

わが主の曰く。

(そう、)

そう、

(まよいをやぶり、)

迷いを破り、

(つよくなるのだと、)

強くなるのだと、

(わがしも、かつて、いわく。)

わが師も、かつて、曰く。

(そのまよいでさえ、はんにんまえぶん。)

その迷いでさえ、半人前分。

(むりょくさだけがただつのるような。)

無力さだけがただ募るような。

(つよくなりたいとねがいはすれど、)

強くなりたいと願いはすれど、

(あせりだけがふくらんでいく。)

焦りだけが膨らんでいく。

(ちいさなむねのそのうちがわに)

小さな胸のその内側に

(みじゅくなほのおをゆらめかせ)

未熟な炎を揺らめかせ

(ぐちょくにつきすすむことしかしらない)

愚直に突き進むことしか知らない

(かそけき、かくごひとつ)

幽き、覚悟一つ

(あなたのたてとなれるならば。)

（あなたの盾となれるならば。

(それだけで、いいのだろう・・・？)

それだけで、いいのだろう…？）

(ひとはだれも、)

人は誰も、

(おのれをせいし、)

己を征し、

(たたかうのだと、)

戦うのだと、

(わがしの、)

わが師の、

(かつて、いわく。)

かつて、曰く。

(そう、)

そう、

(おのれをぎょせず、)

己を御せず、

(ほろびゆくのだと、)

滅び行くのだと、

(わがあるじもいわく。)

わが主も曰く。

(ことはそれほどたんじゅんではなくて、)

ことはそれほど単純ではなくて、

(なんでもきればいいというわけでもない。)

何でも切ればいいというわけでもない。

(じぶんをきるなどもってのそとで。)

自分を切るなど以ての外で。

(まよいだけがふくらんでいく。)

迷いだけが膨らんでいく。

(ちいさなむねのそのうちがわに)

小さな胸のその内側に

(みじゅくなほのおをひらめかせ)

未熟な炎を閃かせ

(ぐどんにかまえることしかしらない)

愚鈍に構えることしか知らない

(ようき、かくごひとつ)

妖き、覚悟一つ

(あなたのたてとなれるならば。)

（あなたの盾となれるならば。

(・・・それだけでいいのだろう。)

…それだけでいいのだろう。）

(こどくをしらぬ、)

孤独を知らぬ、

(ふたつでひとつのそのいのち。)

二つで一つのその命。

(すべてささげぐことにまよいなどない、のだ、から。)

全て捧ぐことに迷いなどない、のだ、から。

(このてにけいぐふたつのちかい)

この手に掲ぐ二つの誓い

(そのなをせおうきょうじゆえ)

その名を背負う矜持ゆえ

(こころにきめたことはただひとつ)

心に決めたことはただ一つ

(あなたの、たてとなろう)

「あなたの、盾となろう」

(たとえみじゅくなそのほのおでも)

たとえ未熟なその炎でも

(むねのうちにやどすかぎりは)

胸のうちに宿す限りは

(ぐもうにだしてしまうこともない)

愚蒙に堕してしまうこともない

(けだかき、かくごとなれ)

気高き、覚悟となれ

(あなたのたてとなれるならば、)

「あなたの盾となれるならば、

(それだけでいいのだと。)

それだけでいいのだ」と。