最終列車は２５時／lamp

(さむぞらのしたくらがりのまち)

寒空の下　暗がりの街

(きみとぼくとふたりはただあるいた)

君と僕と二人は　ただ歩いた

(いいかけたことばよぞらにきえる)

言いかけた言葉　夜空に消える

(ためいきばかりのきみをうつすまどがらす)

ため息ばかりの君を映す窓ガラス

(ひえたきみのしろいてをぼくのぽけっとにしまいこむ)

冷えた君の白い手を僕のポケットにしまいこむ

(すみきったふゆのそらからおりてくるびすい)

澄み切った冬の空から降りてくる微睡

(ぱのらままちのなかにすべりこみ)

パノラマ街の中にすべりこみ

(ねおんらいとがきえてく)

ネオンライトが消えてく

(さいしゅうれっしゃがぷらっとふぉーむからとおざかってゆく)

最終列車がプラットフォームから遠ざかってゆく

(ふたりをのこしてよるをしずめるけいてきがなりひびいた)

二人を残して夜を沈める警笛が鳴り響いた

(てをつないでほしそらをみあげれば)

手をつないで星空を見上げれば

(きみとふたりきりのやかんひこう)

君と二人きりの夜間飛行

(２５じにおとずれたせいじゃくのなかで)

２５時に訪れた静寂の中で

(きみとぼくとふたりはたたずんでいた)

君と僕と二人は佇んでいた

(しろいといきのさむそうなきみ)

白い吐息の寒そうな君

(うすあかりのけいこうとうかげをおとす)

薄明かりの蛍光灯　影を落とす

(みあげたきみのしせんのさきにながれほしがまたたけば)

見上げた君の視線の先に流星が瞬けば

(ものくろのちいさなよるのまちなみをみつけられる)

モノクロの小さな夜の街並みを見つけられる

(ぱのらままちをぬけだし)

パノラマ街を抜けだし

(てーるらいとがかすむよ)

テールライトが翳むよ

(さいしゅうれっしゃがぷらっとふぉーむからとおざかってゆく)

最終列車がプラットフォームから遠ざかってゆく

(ふたりをのこしてよるをしずめるけいてきがなりひびいた)

二人を残して　夜を沈める警笛が鳴り響いた

(てをつないでほしそらをみあげれば)

手をつないで星空を見上げれば

(きみとふたりきりのやかんひこう)

君と二人きりの夜間飛行

(さいしゅうれっしゃがぷらっとふぉーむからみえなくなるまで)

最終列車がプラットフォームから見えなくなるまで

(このよるのむこうまではしりさっていく)

この夜の向こうまで走り去っていく

(ふたりはさむぞらのした)

二人は寒空の下