言わなければよかった。

(さまよったこころのぱらどっくす)

彷徨った心のパラドックス

(よりそってわれたのふぃらめんと)

寄り添って割れたのフィラメント

(おしがったことばをくやむ)

惜しがった言葉を悔やむ

(かけたのうりのみらーぼっくすひとつだけはがれたねいる)

欠けた脳裏のミラーボックス　一つだけ剥がれたネイル

(ひたいしょうになったここで)

非対称になったここで

(よびあったことばはけあれすふたつだけはがしたねいる)

呼び合った言葉はケアレス　二つだけ剥がしたネイル

(おしがったことをくやむ)

惜しがったことを悔やむ

(あけたばかりのぴあすほーるふさいだめかくしたれーる)

開けたばかりのピアスホール　塞いだ目　隠したレール

(ひたいしょうになったここで)

非対称になったここで

(おしがったことばはいまもかさなったてかこもいまも)

惜しがった言葉は今も　重なった手　過去も今も

(ためらったことをくやむ)

躊躇ったことを悔やむ

(もどらないりぶらひとさじのつゆで)

戻らないリブラ　ひと匙の露で

(くずれてゆくいまはどこへゆけばいい)

崩れてゆく　今はどこへゆけばいい

(かんがえてもでないこたえにあんがいくるしんだこのりょうては)

考えても出ない答えに　案外苦しんだこの両手は

(だれにふれていきればいい)

誰に触れて生きればいい

(しらなければよかったことはいつもこころをこがしていく)

知らなければよかった　ことはいつも心を焦がしていく

(のってもおりてもどろぬまとしってもはなれられないなたりー)

乗っても降りても　泥沼と　知っても離れられないナタリー

(あなたがほのかにかおるからしずかにこぼれてきえてゆく)

あなたがほのかに香るから　静かにこぼれて消えてゆく

(いわなければよかったなんてえみがこころにのこってく)

言わなければよかった　なんて笑みが　心に残ってく

(いってもどうにもならないようなしってはいるがやるせないような)

言ってもどうにもならない様な　知ってはいるがやるせない様な

(あなたがほのかにかおるよはほおをつたってこぼれてゆく)

あなたがほのかに香る夜は　頬を伝ってこぼれてゆく

(いまじゃそれほどひきずってない)

「今じゃそれほど引きずってない」

(あんなのもうかこだなんていえなくて)

「あんなのもう過去」だなんて言えなくて

(これじゃまだわたしがあなたのてのひらでおどってるぴえろみたいじゃない)

これじゃまだわたしが　あなたの手のひらで踊ってるピエロみたいじゃない

(きりだしたわたしのせいなのきりださせたのはあなただから)

切り出したわたしのせいなの　切り出させたのはあなただから

(おごらないでねばか)

おごらないでね　馬鹿

(もどらないひはわすれたくてうそばかりついてみる)

戻らない日は　忘れたくて　嘘ばかりついてみる

(くるしんでだしたこたえがたちきってだしたこたえがいま)

苦しんで出した答えが　断ち切って出した答えが今

(わたしをわたしじゃなくさせるの)

私を私じゃなくさせるの

(しらなければよかったことはいつもこころをこがしていく)

知らなければよかった　ことはいつも心を焦がしていく

(のってもおりてもどろぬまとしってもはなれられないなたりー)

乗っても降りても　泥沼と　知っても離れられないナタリー

(あなたがほのかにかおるからはがしたことをきょうもくやむの)

あなたがほのかに香るから　剥がしたことを今日も悔やむの

(いわなければよかったこうかいだとほんとうはわかってる)

言わなければよかった　後悔だと本当はわかってる

(いまさらどうにもならないからいまならたぶんいわないから)

今更どうにもならないから　今なら多分言わないから

(あなたがほのかにかおるよはおしがったことばをくやむ)

あなたがほのかに香る夜は　惜しがった言葉を悔やむ

(いわなければよかった)

言わなければよかった。