過惰幻
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歌詞(問題文)
(ひたひたとおしよせてく)
ひたひたと押し寄せてく
(ゆううつはおかえりとぼくをつつみこむ)
憂鬱は「おかえり」と僕を包み込む
(ほのぐらくひややかなあきかんのそこで)
仄暗く冷ややかな空き缶の底で
(あまだれがぽたぽたとみなもをふるわせ)
雨垂れがぽたぽたと水面を震わせ
(かなしみにつかる)
かなしみに浸かる
(きっとすぎたゆめをみてた)
きっと過ぎた夢を見てた
(とうていにあわないのに)
到底似合わないのに
(ああうつくしいやくそくがふやけてく)
ああ美しい約束がふやけてく
(あやまちにきづいてもあともどりもできなくて)
あやまちに気づいても後戻りもできなくて
(くずおれる)
くずおれる
(どうしてとべそうなんておもってたんだろう)
どうして飛べそうなんて思ってたんだろう
(うれしかったぶんだけくるしみはこくなって)
嬉しかった分だけ苦しみは濃くなって
(おもいしる)
思い知る
(つたないかんちがいぜんぶまぼろしだったんだね)
拙い勘違い全部まぼろしだったんだね
(こころのおくへとかくまって)
心の奥へと匿って
(ぼくをみせない)
僕を見せない
(みじんものぞまないはずだった)
微塵も望まないはずだった
(すいぞくかんのさかなは)
水族館の魚は
(まざりあいおよぐことをゆめにみるのかな)
混ざりあい泳ぐことを夢に見るのかな
(へだてられたがらすはおりじゃなかったよ)
隔てられたガラスは檻じゃなかったよ
(きずつくぼくをまもってくれていたのに)
傷つく僕を守ってくれていたのに
(まじわるはずなかったさいしょからきみとぼくは)
交わるはずなかった最初から君と僕は
(それなのに)
それなのに
(どうしてさかいめをああこえてしまったの)
どうして境界線をああ越えてしまったの
(ふいにさくまばゆさで)
ふいに咲くまばゆさで
(ふちどりがあやふやに)
フチドリがあやふやに
(みえないふれない)
見えない触れない
(ぜんぶぼくのゆめだったね)
全部僕の幻影だったね
(しらずしらずふくらみすぎたあぶくは)
知らず知らず膨らみすぎた泡は
(おともなくきえるほんのつかのま)
音もなく消えるほんの束の間
(やわらかなひかりにゆられた)
やわらかな光に揺られた
(そんなきおくもぬぐいさるように)
そんな記憶も拭い去るように
(もうすぐはいまでみたしてゆく)
もうすぐ肺まで満たしてゆく
(あきかんのまんなかで)
空き缶の真ん中で
(ちいさなそらみてる)
小さな空見てる