カザキリ

(まもるかわりかざきりばをおった)

守るかわり風切羽を折った

(ｂｉｒｄｉｎａｃａｇｅ)

bird in a cage

(つきはみちかけじかんをおとす)

月は満ち欠け時間を落とす

(はねのりんかくなぞるせいさい)

羽の輪郭なぞる星彩

(いつからこうしておりごしにふれてたのか)

いつからこうして檻越しに触れてたのか

(むくなねでさえずるたびに)

無垢な音でさえずる度に

(もっとがんじょうなしろにつくりかえた)

もっと頑丈な城に作り替えた

(はなからしたたるどく)

花から滴る毒

(ねのかわきをいやしていく)

根の渇きを癒していく

(かごにしみだすほんのうのひまつ)

籠に染み出す本能の飛沫

(ねえもしもきみがてんしじゃなくっても)

ねえ　もしも君が天使じゃなくっても

(ｂｉｒｄｉｎｔｈｅｈａｎｄ)

bird in the hand

(あたためつづけていたいよ)

温め続けていたいよ

(だからいまはゆりかごでねむって)

だから今はゆりかごで眠って

(はだをつたってなじむあめが)

肌を伝って馴染む雨が

(すみにつまったどろをおとす)

隅に詰まった泥を落とす

(ただしくながれるいきているあかしのいろ)

正しく流れる生きている証の色

(あしもとのぬかるみをけり)

足元の泥濘を蹴り

(ちっぽけなこのわくからぬけだそう)

ちっぽけなこの枠から抜けだそう

(かぜにあずけたはなはみえなくなって)

風に預けた花は見えなくなって

(きっとどこかとおくでめばえる)

きっとどこか遠くで芽生える

(おりをあけはなったなら)

檻を開け放ったなら

(きみもそこへゆくだろう)

君もそこへ行くだろう

(こどくのかずだけあるかぎのとびらひらきつづけ)

孤独の数だけある鍵の扉開き続け

(あなたのかたではねをやすめたい)

あなたの肩で羽を休めたい

(ねえもしもじゆうにとべるとわかっても)

ねえ　もしも自由に飛べるとわかっても

(ｂｉｒｄｉｎｙｏｕｒｈａｎｄ)

bird in your hand

(そばでうたいつづけてるよ)

傍で歌い続けてるよ

(だからそのてのぬくもりを)

だからその手のぬくもりを

(わたしにふれておしえて)

私に触れて教えて