乙女心中
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歌詞(問題文)
(さあ、このびょうたるわたしのしゅうせいをごらんあれ)
さア、斯の渺たる妾の終生を御覧あれ
(みなもをゆらすやこうちょう)
水面を揺らす夜光蝶
(あざやかにからだをさいて)
燦かに身体を裂いて
(ながれるけつえきをぬぐって)
流れる血液を拭つて
(ふたしかなくらしをむさぼった)
不確かな暮らしを貪った
(みぎてにかみかざりしゃらくなまちにでよう)
右掌に髪飾り洒落な街に出よう
(わがままもぼうしょくもつきへのとうすいとうすいして)
我儡も望蜀も月花陶酔/ \して
(ひとりじゃみたせないさめてかわいている)
ひとりぢや満たせ無い覚めて渇いてゐる
(しんちゅうふれてくれ)
心中触れて頂戴れ
(さあ、てをとりどこかへときみがためにまちがう)
さア、手を取り何處かへと貴方が為に間違ふ
(ひとくしたそせいはあかせないでいる)
秘匿した素性は明かせないでゐる
(すいぎんとうがゆれているろじうらをぬけたら)
水銀燈が揺れてゐる路地裏を抜けたら
(はしるかんしょうもちらさじおとめがな)
奔る感傷も散らさじ乙女哉
(したいにむらがるぎっちゅう)
死体に群がる通俗人等
(にげばをなくしたしんぱん「つまらないはなしをするな」)
逃げ場を亡くした一味「些末ない噺をするな」
(それからせけんはさめないはくちへと)
其から世間は醒めない破朽へと
(こうふくなだましえにみながしゅうしんしゅうしんで)
幸福な騙し絵に皆が執心/\で
(いつでもくちまかせうそにひとあらず、ごらんいれましょう)
何時でも口任せ嘘に遑あらず、御覧入れませう
(さあ)
さア
(さあ、てをかえ、しなをかえ)
さア、手を替え、品を替え
(かりそめのうそをつく)
假初の嘘を吐く
(しあわせもふこうもなにもかもくれ)
仕合はせも不幸も何もかも頂戴れ
(せかいじゅうのだれをもころしたいわたしも)
世界中の誰人をも殺したい妾も
(きみをすくいたいわたしも、わたしなの)
貴方を救ひたい妾も、妾なの