メタモルフォーぜ　/ 工藤静香

(だめじゃないのにだめなふりしてゆるすくちびる)

だめじゃないのに　だめなふりして　許す　唇

(あなたのかたごしにふるえるせいざ)

あなたの　肩ごしに　震える　星座

(ゆめでいいでしょういいきかせてもはだがうらぎる)

”夢でいいでしょう”　　言い聞かせても　肌が　裏切る

(こころをそそのかししあわせねだる)

心を　そそのかし　　幸せ　ねだる

(とまどいもぬぎすてたきたかぜのまどべで)

戸惑いも　脱ぎ捨てた　　北風の　窓辺で

(さみしさはおんなをわからずやにしてしまうたわごと)

さみしさは　女を　わからずやに　　してしまう　戯言（たわごと）

(どうにかなりそうにだいてなりふりかまわずに)

どうにかなりそうに　抱いて　　なりふり　かまわずに

(ためいきははなのいろにまなざしつきにかえて)

ためいきは　花の色に　　まなざし　月に変えて

(どうにもならないすきよどこでもさらって)

どうにもならない　好きよ　　どこでも　さらって

(うそじゃないのにくちにするからあいははかない)

嘘じゃないのに　口にするから　　愛は　はかない

(いっそくちびるかめばむくちになれる)

いっそ　唇　噛めば　　無口になれる

(かまわないでしょういいなりになるむねのたかなり)

”かまわないでしょう”　いいなりになる　　胸の高鳴り

(いいといってくれるまであなたにあげる)

いいと言ってくれるまで　あなたに　あげる

(とまどいもぬぎすてたつきあかりのなかで)

戸惑いも　脱ぎ捨てた　　月灯りの　なかで

(またすぐになみだにみだされるこのきもちわかって)

またすぐに　涙に乱される　　この気持ち　わかって

(どうにかなりそうにだいてなりふりかまわずに)

どうにかなりそうに　抱いて　　なりふりかまわずに

(ふたりきりさがしあてるきれいになれるこたえ)

二人きり　　探し当てる　　綺麗になれる　答え

(どうにもならないすきよどこでもさらって)

どうにもならない　好きよ　　どこでも　さらって

(こんなにあいしていいのきりきりするくらい)

こんなに　愛していいの　　キリキリ　するくらい

(さみしさをわすれられるやさしさにゆれながら)

さみしさを　忘れられる　　優しさに　揺れながら

(どうにかなりそうにだいてなりふりかまわずに)

どうにかなりそうに　抱いて　　なりふりかまわずに

(ためいきははなのいろにまなざしつきにかえて)

ためいきは　花の色に　　まなざし　月に　変えて

(どうにもならないすきよどこでもさらって)

どうにもならない　好きよ　　どこでも　　さらって

(よあけはまだとおいどこかにあるわ)

夜明けはまだ　　遠い　どこかにあるわ

(なみだもまだとおいどこかにあるわ)

涙も　まだ　　遠い　どこかにあるわ