しあわせ

(ひとむかしそこははなのその)

一昔そこは 花の園

(まるでえでんのしおさい)

まるでエデンの潮騒

(かっこたるうたひめのあいをささやく)

確固たる歌姫の愛を囁く

(さくそうしたぐしゃとかんじゃのあらそい)

錯綜した愚者と患者の争い

(べるとこんべあのうえはどぐらまぐらに)

ベルトコンベアの上はドグラマグラに

(みぐるみはがしてたちおうじょう)

身包み剥がして立ち往生

(そこにあらわれしはだかのおうのきかん)

そこに現れし裸の王の帰還

(ばかにきづけずにそらをにらむ)

馬鹿に氣付けずに空を睨む

(かなしさをしってるあなたは)

悲しさを知ってる貴方は

(きけんさっちしてるでしょう)

危険察知してるでしょう

(まのてにそまったこのせかいは)

魔の手に染まったこの世界は

(どうやらおしまい)

どうやらお仕舞い

(やがてあなたのじゅばくとなれるなら)

やがて貴方の呪縛と成れるなら

(わたしはなんもいらないわ)

私は何も要らないわ

(こえもこころも)

声も心も

(そしていつか)

そして何時か

(きおくもすべてすてさったら)

記憶も全て捨て去ったら

(こんなふうにあゆみよってあげるからさ)

こんな風に歩み寄ってあげるからさ

(いっしょにたんのうしよう)

一緒に堕落しよう

(ひるがえりここははいのその)

翻り此処は廃の園

(するりえっけんをかわし)

スルリ謁見を躱し

(だっとのごとくそのことばつくろい)

脱兎の如くその言葉繕い

(はりぼてのどれすこーどをよそおい)

ハリボテのドレスコードを裝い

(なにくわぬかおでまたふせいをおかすの)

何食わぬ顔でまた不正を犯すの

(がきどものおあそびだとあまくみてるの)

ガキどものお遊びだと甘く見てるの

(それにあらがえぬわたしもわたしだ)

それに抗えぬ私も 私だ

(しょせんはむかしのがらくただ)

所詮は昔のガラクタだ

(やましさをしらぬあなたは)

疚しさを知らぬ貴方は

(ふてえかおしてにやにや)

ふてぇ顔してニヤニヤ

(かのちににげたせんじんたち)

彼の地に逃げた先人達

(もうどこへやら)

もう何処へやら

(それはゆめみるあおいはるのように)

それは夢見る青い春の様に

(ふるきずをえぐりだしてわらってるんだろう)

古傷を抉り出して笑ってるんだろう

(かるはずみに)

軽はずみに

(このちいさいせかいをよごさないでくれ)

この小さい世界を汚さないでくれ

(それじゃまたこのやみがはれるひまで)

それじゃ また この闇が晴れる日まで

(よるをたんのうしよう)

夜を堪能しよう

(やがてあなたのじゅばくとなれるなら)

やがて貴方の呪縛と成れるなら

(わたしはなんもいらないわ)

私は何も要らないわ

(こえもこころも)

声も心も

(そしていつか)

そして何時か

(きおくもすべてすてさったら)

記憶も全て捨て去ったら

(こんなふうにあゆみよってあげるからさ)

こんな風に歩み寄ってあげるからさ

(いっしょにたんのうしよう)

一緒に堕落しよう