トレヴァーの手記
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問題文
(とれヴぁーのしゅき)
トレヴァーの手記
(nov.24.1967)
Nov.24.1967
(このようかんにきて、11にち。どうしてこんなことになったのだ。)
この洋館にきて、11日。どうしてこんなことになったのだ。
(はくいのおとこがそまつなしょくじをはこんできて、わたしにいった。)
白衣の男が粗末な食事を運んで来て、私に言った。
(「きのどくだが、きみつじこうのためだ。」)
「気の毒だが、機密事項のためだ。」
(そうか・・・そういうことだったのか。)
そうか・・・そういうことだったのか。
(このようかんのひみつをしっているのは、すぺんさーきょうとわたしだけで、)
この洋館の秘密を知っているのは、スペンサー卿と私だけで、
(わたしがしねばひみつはかれひとりのものになる。)
私が死ねば秘密は彼ひとりのものになる。
(だが・・・しかし、いったいなんのために・・・。いや、かんがえてるひまはない。)
だが・・・しかし、いったいなんのために・・・。いや、考えてる暇はない。
(このままでは、きけんだ。それにかぞくのぶじもきになる。)
このままでは、危険だ。それに家族の無事も気になる。
(わたしはだっしゅつをこころみることにした。じぇしか、りさ、ぶじでいてくれ。)
私は脱出を試みる事にした。ジェシカ、 リサ、 無事でいてくれ。
(nov.26.1967)
Nov.26.1967
(このくらやみでちゃんすをまつのにらいたーをなくしたのはいたかった。)
この暗闇でチャンスを待つのにライターを無くしたのは痛かった。
(つまがたんじょうびにおくってくれたもので、たいせつにつかっていたのに。)
妻が誕生日に贈ってくれたもので、大切に使っていたのに。
(うんめいのひとなった11がつ13にち。)
運命の日となった11月13日。
(そのみっかまえに、きゅうびょうでたおれたおばのみまいにでかけたという)
その三日前に、急病で倒れた叔母の見舞いに出かけたという
(つまじぇしかとむすめりさのすがたがふとあたまにうかぶ。)
妻ジェシカと娘リサの姿がふと頭に浮かぶ。
(このしゅんかん、わたしのなかできおくがせんめいによみがえる。)
この瞬間、私の中で記憶が鮮明に蘇る。
(「きみのかぞくもいまごろは・・・。」)
「君の家族も今ごろは・・・。」
(きをうしなうちょくぜん、はくいのおとこたちのだれかが、たしかにいっていた。)
気を失う直前、白衣の男達の誰かが、確かに言っていた。
(・・・ますますふあんをかきたてられた。)
・・・益々不安をかき立てられた。
(かのじょたちが、このやしきにわたしをたずねてふたたびもどってきていないことをねがう。)
彼女達が、この屋敷に私を尋ねて再び戻ってきていない事を願う。
(nov.27.1967)
Nov.27.1967
(なんとかわたしは、あのへやからでることにせいこうした。)
なんとか私は、あの部屋から出ることに成功した。
(・・・だが、このようかんのそとへでるのは、よういではない。)
・・・だが、この洋館の外へ出るのは、容易ではない。
(すべてのからくりをとかなければ。)
全てのカラクリを解かなければ。
(そうぼうのひかりをうしなったとら・・・。おうごんのえんぶれむ・・・。)
双眸の光を失った虎・・・。黄金のエンブレム・・・。
(nov.29.1967)
Nov.29.1967
(でられない。どうしてもやかたからでることができない。)
出られない。どうしても館から出る事ができない。
(ほるまりんにつかったせいぶつひょうほんがならんだぶきみなけんきゅうしつ・・・、)
ホルマリンに浸かった生物標本が並んだ不気味な研究室・・・、
(みずのしたたるいんきなどうくつ・・・。)
水の滴る陰気な洞窟・・・。
(ああ!なんということだ!!・・・わたしははっけんしてしまった。)
ああ! なんと言う事だ!! ・・・私は発見してしまった。
(みおぼえのあるはいひーるがかたほうだけろうかにころがっているのを!!)
見覚えのあるハイヒールが片方だけ廊下に転がっているのを!!
(「じぇしか!!」)
「ジェシカ!!」
(つまもむすめもわたしとおなじうんめいをたどったのか!?)
妻も娘も私とおなじ運命を辿ったのか!?
(・・・いや、ふたりともきっといきている。)
・・・いや、ふたりともきっと生きている。
(nov.30.1967)
Nov.30.1967
(のどがかわいた。もうなんにちもしょくじをしていない・・・。きがくるいそうだ。)
のどが渇いた。もう何日も食事をしていない・・・。気が狂いそうだ。
(なぜだ?なぜこんなしにかたを・・・。)
なぜだ? なぜこんな死に方を・・・。
(このやかたのいじょうなせっけいに、こころをうばわれたわたしがわるかったのか・・・。)
この館の異常な設計に、心を奪われた私が悪かったのか・・・。
(nov.31.1967)
Nov.31.1967
(くらい・・・じめじめしたちかどうだ。ここもいきどまりか。)
暗い・・・じめじめした地下道だ。ここも行き止まりか。
(・・・いや・・・なにかある。わたしはふるえるゆびでさいごのまっちをこすった。)
・・・いや・・・何かある。私は震える指で最後のマッチをこすった。
(はかだ・・・)
墓だ・・・
(ああ、なんてことだ!そこにきざまれたなまえは・・・、)
ああ、なんてことだ! そこに刻まれた名前は・・・、
(「じょーじとれヴぁー!!」)
「ジョージ・トレヴァー!!」
(わたしではないか!!)
私ではないか!!
(やつはさいしょから、わたしがここでいきをひきとるのをけいさんし、はかをよういしていたのだ。)
奴は最初から、私がここで息をひき取るのを計算し、墓を用意していたのだ。
(それにまんまとのるなんて・・・。)
それにまんまと乗るなんて・・・。
(・・・もうだめだ・・・、いしきがとおのいていく・・・。)
・・・もう駄目だ・・・、意識が遠のいて行く・・・。
(じぇしか・・・りさ・・・。わたしをゆるしてくれ。)
ジェシカ・・・リサ・・・。私を許してくれ。
(もうすぐだ。おまえたちをわたしのえごにまきぞえにしたことをゆるしてくれ。)
もうすぐだ。お前達を私のエゴに巻き添えにした事を許してくれ。
(せめて、わたしのいのちとひきかえに、おまえたちのあんぴを・・・)
せめて、私の生命と引き換えに、お前達の安否を・・・
(じょーじとれヴぁー)
ジョージ・トレヴァー
(はしりがきがしるされているひづけはしるされていない・・・)
〈走り書きが記されている 日付は記されていない・・・〉
(いぜんとして、じょうきょうはかわらない・・・。)
依然として、状況は変わらない・・・。
(わたしがあそびでつくったへやが、こんなかたちでやくにたつとは。)
私が遊びで作った部屋が、こんな形で役に立つとは。
(ここならすこしのあいだ、やつらのめをぬすんでかくれることができる。)
ここなら少しの間、奴らの目を盗んで隠れる事が出来る。
(なにしろこのえのひみつは、きょうにもつたえていないのだから。)
何しろこの絵の秘密は、卿にも伝えていないのだから。
(えのなかのようかん・・・びじゅつしつのおく。)
絵の中の洋館・・・美術室の奥。