空ノ空

(めかしたことのはで)

粧した言の葉で

(ごまかせるきずならもういえている)

誤魔化せる傷ならもう癒えている

(ありていにこころまで)

有り体に心まで

(ひびかせるなにかをさがしている)

響かせる何かを探している

(さんそをうばいあうぐんしゅうとようかいのちをはう)

酸素を奪い合う群衆と　洋灰の地を這う

(からのそらにおちて)

空の空に落ちて

(しょせいのさいにかつえたぼくをわらってくれよ)

処世の才に餓えた僕を咲ってくれよ

(くらいやみにおちて)

闇い闇に落ちて

(ないみらいになげいたきみになにをおくろう)

無い未来に嘆いた君に何を贈ろう？

(このしんぞうだってぼくのいしでうごいちゃいない)

この心臓だって僕の意思で動いちゃいない

(かえられるだなんてたいそうなきたいしない)

変えられるだなんて大層な期待しない

(こたえはないのがこたえなのはわかる)

「答えはない」のが答えなのはわかる

(だのにいまももとめるのはなぜ)

だのに今も求めるのは何故？

(こうそうびるはいきがすじゅうたい)

高層ビル　排気ガス　渋滞

(こうさするひととよくぼう)

交差する人と欲望

(ひんそうなすとーりーとうた)

貧相なストーリー　淘汰

(もういっそてこいれしよう)

もういっそ梃入れしよう

(こうそうとはちがうが)

構想とは違うが

(くだんないはっぴーえんどよりましか)

下んないハッピーエンドよりマシか

(ああでもなくてこうでもなくて)

ああでもなくてこうでもなくて

(ってだんだんくるってきている)

って段々狂ってきている

(あーすこしだけだまっていて)

あー、少しだけ黙っていて

(からのそらにおちて)

空の空に落ちて

(ほんとうのかいにきづけないままに)

本当の解に気付けないままに

(いきてやしないか)

生きてやしないか？

(ゆめのゆめにおちて)

夢の夢に落ちて

(れっとうゆえにあらがうむぞうだ)

劣等故に抗う無象だ

(もがくほどおぼれるのに)

もがく程溺れるのに

(ほんしんじゃきぼうはすてちゃいない)

本心じゃ希望は捨てちゃいない

(でもげんじつってかいぶつがみてる)

でも現実って怪物が視てる

(みせてしまえばいっせいにかこまれて)

見せてしまえば一斉に囲まれて

(きづきゃもういぶくろのなか)

気付きゃもう胃袋の中

(からのそらにおちて)

空の空に落ちて

(しょせいのさいにかつえたぼくをわらってくれよ)

処世の才に餓えた僕を咲ってくれよ

(うたをうたってｔａｋｅｍｅｄｏｗｎ)

歌を歌ってtake me down

(かいをうたがって)

解を疑って

(まよいながらでいいころがっていこうか)

迷いながらでいい　転がって行こうか

(もういい)

もういい

(ぜんぶうそってねたばらしのふだをだせ)

全部ウソってネタばらしの札を出せ

(これすらもうきっとだれかのてのうえだ)

これすらもうきっと誰かの手の上だ

(うそじゃないだなんてうそをついたことも)

噓じゃないだなんて嘘を吐いたことも

(うつくしいとおもえるんだ)

美しいと思えるんだ

(からのそらをうめるなら)

空の空を埋めるなら