血泥のダンスホール

(そこのおじょうさん)

そこのお嬢さん。

(しっこえおさえて)

しっ、声抑えて。

(ちょっとはなそうじゃんか)

ちょっと話そうじゃんか。

(きいてくれるかいとるにたりはしない)

聞いてくれるかい？取るに足りはしない

(ぼんようなむかしばなしさ)

凡庸な昔話さ。

(むかしむかしあるおとこがこのまちをちにそめあげた)

むかしむかし、ある男がこの街を血に染め上げた。

(すてきなさいごをあなたに)

『ステキな最期をアナタに。』

(きらーくらうんのはぴねすさ)

殺人道化の"Happyness"さ！！

(かれはこのんだうぶなおなご)

彼は好んだ、うぶな女子。

(そのうつくしいひめいのねいろを)

その美しい悲鳴の音色を。

(あぁなかないで)

あぁ、泣かないで。

(ぼくはきみとなかよくしたいだけなんだ)

僕はキミと、仲良くしたいだけなんだ。

(ただそれだけだからさ)

ただそれだけだからさ。

(ほら)

ほら！！

(なみだふいておどりましょう)

涙拭いて、踊りましょう

(からすのまうだんすほーるを)

カラスの舞うダンスホールを。

(てをとりあっておどりましょう)

手を取り合って踊りましょう

(きみがむくろになるまでさ)

キミが骸になるまでさ。

(らららららら)

lalalalalala....

(だいじょうぶそうかいかわいいおじょうさん)

大丈夫そうかい？可愛いお嬢さん。

(えっどうなの)

えっ、どうなの？

(あぁならよかった)

あぁ、なら良かった。

(じゃあはなそうかとるにたりはしない)

じゃぁ、話そうか。取るに足りはしない

(むかしばなしそのつづきをさ)

昔話、その続きをさ。

(あるひうっかりしたはぴねす)

ある日、うっかりした"Happyness"

(ついにとらわれちゃった)

ついに、捕らわれちゃった！

(かんしゅうまえひざまずきだんとうだい)

観衆前、跪き断頭台

(もんどうむようでくびちょんぱ)

問答無用で首ちょんぱ！！

(ってなるはずだったがかれはどうけ)

…ってなるはずだったが、彼は道化。

(うそはりつけたばかしのぎふてっど)

'ウソ'貼りつけた化かしの天才。

(しみんのこうぎむなしくふたたび)

市民の抗議むなしく再び

(ちにそまるこのまち)

血に染まるこの町ー

(おきにめしたかい)

お気に召したかい？

(うるわしくてかわいらしいおろかなおじょうさん)

麗しくてかわいらしい、愚かなお嬢さん。

(はなしはこれでおわりだから)

話はこれで、終わりだから

(おもうぞんぶんに)

思う存分に

(なきさけんでどうぞ)

泣き叫んで、どうぞ？

(ほら)

ほら！！

(ぼくといっしょにおどりましょう)

僕と一緒に、踊りましょう

(ふたりしかいないだんすほーるを)

二人しかいない、ダンスホールを。

(かろやかなすてっぷでおどりましょう)

軽やかなステップで、踊りましょう

(きみがむくろになるまでさ)

キミが骸になるまでさ。

(らららららら)

lalalalalala...

(はくちょうのようにおどりましょう)

白鳥のように、踊りましょう

(ちにそまっただんすほーるを)

血に染まったダンスホールを。

(ただただわらっておどりましょう)

ただただ笑って、踊りましょう

(きみがむくろになるまでさ)

キミが骸になるまでさ。

(らららららら)

lalalalalala...

(きみがむくろになるまでさ)

キミが骸になるまでさ。

(きみがむくろになるまでさ)

キミが骸になるまでさ。

(そこのおじょうさん)

そこのお嬢さん。

(あぁおどろかないで)

あぁ、驚かないで。

(ちょっとはなそうじゃんか)

ちょっと話そうじゃんか。

(きいてくれるかいとるにたりはしない)

聞いてくれるかい？取るに足りはしない

(ぼんようなむかしばなしさ)

凡庸な昔話さ。