咀嚼。そして、嚥下。(黒)

(ふじょうりふしょうふしょう)

不条理　不承不承

(すっかりかれはてたなみだ)

すっかり枯れ果てた涙

(わすれたころにうるませて)

忘れた頃に潤ませて

(いまさらどうしてくれようか)

今更どうしてくれようか

(むじかくじこまんぞく)

無自覚　自己満足

(おかどちがいなせっきょうを)

お門違いな説教を

(むりやりくだきのみこんで)

無理矢理　砕き飲み込んで

(おのぞみどおりにはきだした)

お望み通りに吐き出した

(しにそこなって)

死に損なって

(いきそこなって)

生き損なって

(かってしまった)

買ってしまった

(おんをうらんだ)

恩を恨んだ…

(うまれおちてから)

生まれ落ちてから、

(いまにいたるまでに)

今にいたるまでに、

(ひろがったみぞは)

広がった溝は、

(いっしょう)

一生

(うまることはないんだ)

埋まることはないんだ…

(いっそのことしんでしまってくれ)

いっそのこと　死んでしまってくれ

(かみあわないあたまも)

噛み合わない頭も

(だきあえないからだも)

抱き合えない体も

(いっそしんでしまえたら)

いっそ死んでしまえたら

(むくわれないあいじょうごと)

報われない哀情ごと

(きえていけるのになあ)

消えていけるのになあ

(ちぐはぐそしゃくそしゃく)

ちぐはぐ　咀嚼咀嚼

(いやしくかんれたかつぼうを)

卑しく燗れた渇望を

(つたわるようにねじこんで)

伝わるように捻じこんで

(とりあえずのかたちにした)

とりあえずの形にした

(ばらばらえんかえて)

ばらばら　嚥下　得手

(むなしくはじけたとうげんきょう)

虚しく弾けた桃源郷

(しんきくさいいぞんより)

辛気臭い依存より

(ちなまぐさいたいわのほうが)

血生臭い対話のほうが

(しょうにあっているんだ)

性に合っているんだ。

(いつだってじょうげはっきりさせたい)

いつだって上下ハッキリさせたい

(いつだつしたいのちしろくろつけたい)

逸脱した命　白黒つけたい

(いつかいえるひがくるのでしょうか)

いつか言える日が来るのでしょうか

(いつまでもいえることはないんだろうな)

いつまでも癒えることはないんだろうな。

(ちがでた。)

我流下了血。

(きみもちをながした。)

你也流下了血。

(あとなんかいきずつくんだろう？)

我還要傷多少次？

(わたしはそれがすきだ。)

我喜歡那樣。

(ほんとうに。)

真的。

(これだけはわかる。)

我只知道。

(あいしてる。)

我愛你。

(しかしあなたはしぬだろう。)

但你會死的。

(しあわせだった)

幸せだった

(はずのこころは)

筈の心は

(けっていてきにくだかれ)

決定的に砕かれ

(きづいた)

気付いた。

(ただふさぐだけのあいじゃみたされないと)

ただ塞ぐだけの愛じゃ満たされないと

(そして)

そして

(それが)

それが

(ほんとうのあいじゃないってこと)

本当の愛じゃないってこと…。

(はなばなしく)

華々しく

(きえてしまってほしい)

消えてしまってほしい。

(くいちがったことばも)

食い違った言葉も

(みたされないこころも)

満たされない心も

(いっそなぐりつぶしてしまえるなら)

いっそ殴り潰してしまえるなら

(つながれないふゆかいごと)

繋がれない不愉快ごと

(すくわれるのでしょう)

救われるのでしょう

(いっそのことしんでしまってくれ)

いっそのこと死んでしまってくれ

(あいされないいのちよ)

愛されない命よ

(はたされないちかいよ)

果たされない誓いよ

(せかいにきらわれたぼくは)

世界に嫌われた僕は

(あのまま)

あのまま

(しんでいたほうが)

死んでいたほうが

(よかったんじゃないか)

良かったんじゃないか！！！！！！！！