パラノイドガール

(あなたたちはいつだって)

あなたたちはいつだって

(かくしごとをしてばかり)

隠し事をしてばかり

(そのこころにやましいことばをかくしもって)

その心に疚しい言葉を隠し持って

(どんなきもちでいようと)

どんな気持ちでいようと

(おきまりのえがおだけ)

お決まりの笑顔だけ

(そのおもてにはりつけて)

その表面に貼り付けて

(どうしてそんなうそをつくの？)

どうしてそんな嘘をつくの？

(みんなわたしであそんでいるの？？)

みんなわたしで遊んでいるの？？

(わたしがどういうものなのかをしりながら！)

わたしがどういうモノなのかを　知りながら！

(ああ)

嗚呼

(がまんならないいつわりのこえ)

我慢ならない　偽りの声

(むせきにんなことばだけがこだまする)

無責任な言葉だけが木霊する

(あなたたちはそれをごまかすのでしょう)

あなたたちはそれをごまかすのでしょう

(けれどこれらすべてのこえしっているのよぜんぶ！)

けれどこれら全ての声知っているのよぜんぶ！

(わたしにはきこえるのよ。)

私には聞こえるのよ。

(はじめはうつろにひびくこえ)

はじめは虚ろに響く声

(しだいにつよさをますそのこえ)

次第に強さを増すその声

(わたしをさげすむむすうのこえ)

わたしを蔑む無数の声

(けしてとまらない！)

けして止まらない！

(みちばたのこいしを)

路端の小石を

(けっとばすときみたいに)

蹴っ飛ばすときみたいに

(あいてのきもちなどなにもかんじないくらいに)

相手の気持ちなど何も感じないくらいに

(そんなことばをあびせて)

そんな誹謗中傷を浴びせて

(そんなことばをぶつけて)

そんな罵詈雑言をぶつけて

(よくもへいきでいられるのね)

よくも平気でいられるのね

(わたしのことをわらっているでしょう？)

わたしのことを嗤っているでしょう？

(こころのおくでさげすんでいるでしょう？？)

心の奥で蔑んでいるでしょう？？

(わたしがどれほどきずついてるかしりもせず！)

わたしがどれほど傷ついてるか　知りもせず！

(ああ)

嗚呼

(どうしてわたしだけこんなめに)

どうして私だけこんな目に

(かぞえきれないあくいにさらされて)

数え切れない悪意に曝されて

(あなたたちはずっとだまっているけど)

あなたたちはずっと黙っているけど

(けれどこれらすべてのこえきのせいなはずがないわ！)

けれど“これら全ての声”気のせいなはずがないわ！

(ほらぎりぎしときしませるよに)

ほらぎりぎしと軋ませるよに

(ほらぐじゅぐじゃとかきまぜるよに)

ほらぐじゅぐじゃと掻き混ぜるよに

(ほらがらがたとさわいでまわる)

ほらがらがたと騒いで回る

(わたしのあたまのなかを)

私の頭の中を

(わたしのことをうとましがらないで)

私のことを疎ましがらないで

(わたしのことをけぎらいしないで)

私のことを毛嫌いしないで

(わたしのことをかきむしらないで)

私のことを掻き毟らないで

(わたしをほっておいて！)

私を放っておいて！

(ききたくない)

聞き たくない

(わらっていたききえて)

笑っていた い　　聞 こ えて

(しまう)

しまう

(わらえない)

笑えない

(ああ)

嗚呼

(きっとあなたもわたしのことを)

きっとあなたも私のことを

(それをおもうことだけでもおそろしい)

それを思うことだけでも恐ろしい

(けしてたえきれないできそこないなの)

けして耐え切れない　出来損ないなの

(そうよこんなものもってうまれて)

そうよこんなものもって生まれて

(あなたのようになれはしない！！)

あなたのようになれはしない！！

(ああ)

嗚呼

(もうもくのえがおそれさえとおく)

盲目の笑顔　それさえ遠く

(うつろなしせんをこくうにさまよわせ)

虚ろな視線を虚空に彷徨わせ

(ぱらのいどがーるこころころして)

パラノイドガール　心殺して

(きょうもきこえくるこえのかぎり)

今日も聞こえ来る妄想の限り

(けしてわらうことなく)

けして笑う事無く