ローファー　小春六花

(たいちょうふりょうってうそをついて)

体調不良って嘘をついて

(じんせいさぼった５げんのすう２)

人生サボった５限の数Ⅱ

(ざいあくかんなんてもえるごみしょうきゃくろのなか)

罪悪感なんて燃えるゴミ　焼却炉の中

(さいたんのるーとでてんごくへ)

最短のルートで天国へ

(いちだんとばしでかけあがった)

一段飛ばしで駆け上がった

(ろーふぁーをぬいだらくものうえむじゅうりょくのそら)

ローファーを脱いだら雲の上　無重力の空

(なにがあったわけじゃないけれど)

何があったわけじゃないけれど

(すこしだけいきてることにつかれたの)

少しだけ生きてることに疲れたの

(さっきまでのじょうしきはひじょうしき)

さっきまでの常識は非常識

(かみさまかみさまかみさま)

神様　神様　神様

(ねえ、きいてんの？こたえてよ)

ねえ、聞いてんの？応えてよ

(せかいじゅうのねがいとかいのりがさっとうして)

世界中の願いとか祈りが殺到して

(ごたぼうのおりとぞんじますが)

ご多忙の折と存じますが

(わたしだってぜつぼうのふちにたって)

私だって絶望の淵に立って

(しとせいのきょうかいをがんぜんになみだをこらえてる)

死と生の境界を眼前に涙を堪えてる

(もういっぽまえにすすめたなら)

もう一歩前に進めたなら

(きっとらくになれんのにな)

きっと楽になれんのにな

(かなあみをつかむゆびがほどけはじめた)

金網を掴む指が解けはじめた

(いちえねるぎーをためこんで)

位置エネルギーを溜め込んで

(じゆうらっかしていく)

自由落下していく

(じめんにちらばっているしゅうけい)

地面に散らばっている醜形

(ゆかにおちたしょーとけーき)

床に落ちたショートケーキ

(あーあかたづけなきゃまたおこられちゃうな)

あーあ片付けなきゃまた怒られちゃうな

(かみさまかみさまかみさま・・・)

神様　神様　神様・・・

(ねえ、きいてんの？こたえてよ)

ねえ、聞いてんの？応えてよ

(あとなんまんにんまちですか？)

あと何万人待ちですか？

(じゅうようどきんきゅうせいとるにたらないとしってますが)

重要度　緊急性　取るに足らないと知ってますが

(わたしだってばかなりに)

私だって馬鹿なりに

(なやみぬいてありもしないせいかいをもとめさまよって)

悩み抜いて有りもしない正解を求め彷徨って

(ねえ、きいてんの？こたえてよ)

ねえ、聞いてんの？応えてよ

(ありがたいおしえとかすくいもゆるしも)

有り難い教えとか救いも許しも

(なにひとつもとめていないの)

何ひとつ求めていないの

(いまになっておくじょうのふちにたってないている)

今になって屋上の淵に立って泣いている

(おくびょうなわたしをあざわらってよ)

臆病な私を嘲笑ってよ

(このじんせいにいみなんて、)

この人生に意味なんて、

(ましてやかちなんてないけど)

ましてや価値なんて無いけど

(ただしぬのはこわいだけ)

ただ死ぬのは怖いだけ