家族の歴史

(あなたたちのひいおじいさん)

あなたたちのひいおじいさん

(くらうすが にゅーよーくのみなとにとうちゃくしたのは)

クラウスが ニューヨークの港に到着したのは

(いまからごじゅういちねんまえのこと)

今から五十一年前のこと

(くらうすはながいじかんたいりくをあるき)

クラウスは長い時間大陸を歩き

(しあとるというまちにたどりついた)

シアトルという街にたどり着いた

(くらうすのむすこあるばーとは)

クラウスの息子アルバートは

(そこでちいさなしょくどうをはじめた)

そこで小さな食堂を始めた

(それがあなたたちのおじいさん)

それがあなたたちのお祖父さん

(ぼくらのおじいさん)

僕らのお祖父さん

(あるばーとのむすこえどわーどは)

アルバートの息子エドワードは

(じぶんたちのとちをかうのがゆめだった)

自分たちの土地を買うのが夢だった

(さけものまずあそびもせず)

酒も飲まず　遊びもせず

(えどわーどははたらきつづけおかねためて)

エドワードは働き続けお金貯めて

(そしてからだこわしてしんじゃった)

そして体壊して　死んじゃった

(ぼくらのとうさんだ)

僕らの父さんだ

(かあさんはとうさんのいしをついだ)

母さんは父さんの遺志を継いだ

(みせをたたんでてきさすにやってきた)

店をたたんでテキサスにやって来た

(そしてとうさんがのこしたおかねで めきしこじんからこのとちをかったの)

そして父さんが遺したお金で メキシコ人からこの土地を買ったの

(かーるぱっといいかい)

カール　パット　いいかい？

(きょうからここが おまえたちのふるさとだよ)

今日からここが お前たちのふるさとだよ

(どこまでがわたしたちのとちなの)

どこまでが私たちの土地なの？

(ひがのぼるとこから ひがしずむところまで)

日が昇るとこから 日が沈むところまで！

(つまり)

つまり？

(みわたすかぎり)

見渡す限り！

(かーるしょうもんは)

カール　証文は？

(けんりしょはちゃんとここにある)

権利書はちゃんとここにある

(しょうしんしょうめい しゅみっとけのとちだ)

正真正銘 シュミット家の土地だ

(みんなとうさんにかんしゃだよ)

みんな父さんに感謝だよ

(だけどこんなひろいところでなにするの)

だけどこんな広いところで何するの？

(くさもはえてないのに)

草も生えてないのに

(これからうえるのよ)

これから植えるのよ

(いずれここはぼくそうちになる)

いずれここは牧草地になる

(みわたすかぎりうしうしうし)

見渡す限り　牛　牛　牛！

(うしをかうの)

牛を飼うの？

(しゅみっとさんのぼくじょうだよ)

シュミットさんの牧場だよ！

(きがとおくなりそう)

気が遠くなりそう...

(みんなでちからをあわせてやっていくんだ)

みんなで力を合わせてやっていくんだ！

(すべてはこれから)

すべてはこれから

(みてここにいっぽんくさがはえてるよ)

見て！　ここに一本草が生えてるよ

(いいかいこのいっぽんからはじまるんだ)

いいかい？　この一本から始まるんだ

(わたしたちのあたらしいくらしが)

私達の新しい暮らしが

(えい)

えい！

(なんでぬいちゃうわけ おかあさんのはなしきいてた)

何で抜いちゃうわけ？ お母さんの話聞いてた？

(もどしなさい)

戻しなさい！

(ときはながれても)

時は流れても

(こころはひとつ)

心はひとつ

(てをとりまえむいてうちにかえろう)

手を取り前向いて　うちに帰ろう

(ゆうひもくれゆくめざすはわがや)

夕日も暮れゆく　目指すは我が家

(かみさまわれらをまもりたまえ)

神様我らを守り給え