仮初めのリコリス

(あなたのめがみえなければ)

貴方の目が見えなければ

(よごれたてをはじないですんだ)

汚れた手を恥じないで済んだ

(あなたにもしあわなければ)

貴方にもし会わなければ

(うまれたひをくいることなくいきた)

生まれた日を悔いることなく生きた

(うつくしくあればゆるされるなら)

美しくあれば許されるなら

(ほねのずいまでそめて)

骨の髄まで染めて

(はくじつのもとにさらされた)

白日の下に晒された

(かめんはにどとはがれない)

仮面は二度と剥がれない

(きょこうのよるのびょうしゃじくのぶれたこうず)

虚構の夜の描写　軸のぶれた構図

(むねをすくうむしかたすとろふぃ)

胸を巣食う虫　カタストロフィ

(あなたがいるこどくいきをつなぐきょうき)

貴方がいる孤独　息を繋ぐ狂気

(がんじがらめのじこいしき)

雁字搦めの自己意識

(あいのようなみなわにふれても)

愛のような水泡に触れても

(じぶんにはわからない)

自分には分からない

(あいをしらない)

愛を知らない

(こころをもしもたなければ)

心をもし持たなければ

(あわせためをそらさずにすんだ)

合わせた目を逸らさずに済んだ

(かたいはだにゆれなければ)

かたい肌に揺れなければ

(ばかみたいなゆめをみずにねむれた)

馬鹿みたいな夢を見ずに眠れた

(やさしさがきずをえぐるだけなら)

優しさが傷を抉るだけなら

(いたみできょうをきざみ)

痛みで今日を刻み

(からみつくじょうをたちきれば)

絡みつく情を断ち切れば

(じごくににどともどれない)

地獄に二度と戻れない

(あれちにさくぞうかもえひろがるごうか)

荒地に咲く造花　燃え広がる業火

(むねにしずむおりさくりふぁいす)

胸に沈む澱　サクリファイス

(すくいのないどうわかいならしたぞうお)

救いのない童話　飼い慣らした憎悪

(ちしおをうつすゆうげしき)

血潮を映す夕景色

(すがるようななみだをみせても)

縋るような涙を見せても

(あなたにはわからない)

貴方には分からない

(わかるはずない)

分かるはずない

(きょこうのよるのびょうしゃじくのぶれたこうず)

虚構の夜の描写　軸のぶれた構図

(むねをすくうむしかたすとろふぃ)

胸を巣食う虫　カタストロフィ

(あなたがいるこどくいきをつなぐきょうき)

貴方がいる孤独　息を繋ぐ狂気

(がんじがらめのじこいしき)

雁字搦めの自己意識

(かれはてたぞうかもえひろがるごうか)

枯れ果てた造花　燃え広がる業火

(むねにしずむおりさくりふぁいす)

胸に沈む澱　サクリファイス

(すくいのないどうわかいならしたぞうお)

救いのない童話　飼い慣らした憎悪

(ちしおをうつすゆうげしき)

血潮を映す夕景色

(あいのようなみなわにふれても)

愛のような水泡に触れても

(じぶんにはわからない)

自分には分からない

(あいをしらない)

愛を知らない