ロクベル

(このまちもきづけばこきゅうをしてる)

この町も気付けば 呼吸をしてる

(ぱぱままのけんかえぶりでいこうれいぎょうじ)

パパママの喧嘩 エブリデイ恒例行事

(ならんであるけないとうこうはすこしにがて)

並んで歩けない登校は すこし苦手

(いしをなげられたって)

石を投げられたって

(ななめうしろをとことことこ)

斜め後ろをトコトコトコ

(じゅぎょうはたいくつさ)

授業は退屈さ

(ぬけだしてごご０じ)

抜け出して 午後0時

(かすめさったかぜに)

掠め去った風に

(ふあんなまたたき)

不安な瞬き

(もしもぼくがいないせかい)

もしも僕がいない世界

(ぐるぐるかわらんいせかい)

ぐるぐる変わらん異世界

(ほてったへばりついたからだ)

火照ったへばりついた殻だ

(はがしてしらないまちへ)

剥がして知らない町へ

(めがおうけしきとかおりも)

目が追う景色と香りも

(きこえるおともにがみも)

聴こえる音も苦みも

(おなじはずなのにおなじじゃないならおしえてよ)

同じはずなのに同じじゃないなら教えてよ

(このとしであたまをなでられてもさ)

この歳で頭を撫でられてもさ

(うれしくはないけれどおかしはほしい)

嬉しくはないけれど お菓子は欲しい

(ねちゃってるままのとなりでおひるね)

寝ちゃってるママの隣でお昼寝

(みんないなくなったゆめにすぐおこされた)

皆居なくなった夢に すぐ起こされた

(なんというしょうそうかん)

なんという焦燥感

(はんべそでゆらす)

半ベソで揺らす

(あつすぎるからだくるしそうなといき)

熱すぎる体 苦しそうな吐息

(こえがとどいていないのかい)

声が届いていないのかい

(うんともすんともかえさない)

ウンともスンとも返さない

(たすけてそとにとびだしたが)

「助けて！」外に飛び出したが

(ないてもないてもしらんふり)

鳴いても泣いても 知らんふり

(やくにもたてないこのてを)

役にも立てないこの手を

(ふりはらうぱぱはにらんだ)

振り払うパパは睨んだ

(そのめがしめしたことばは)

その目が示した言葉は

(いらないってことだろ)

要らないって事だろ

(きどあいらくをまるめて)

喜怒哀楽を丸めて

(ひとつにしておっことして)

一つにして 落っことして

(あいもひとつのこして)

Ⅰもひとつ残して

(あかねぞらあめあがり)

茜空 雨上がり

(はれかけぬけたけなみが)

晴れ 駆け抜けた毛並みが

(ふりかえることはなくて)

振り返る事はなくて

(ほどけたいとむすんでたかちかん)

解けた糸 結んでた価値観

(ないてもないでもないじゃない)

鳴いても薙いでも無いじゃない

(めがおうけしきとかおりも)

目が追う景色と香りも

(きこえるおともにがみも)

聴こえる音も苦みも

(あたらしいまちはちょっぴりつめたい)

新しい町はちょっぴり冷たい

(でもいいさ)

でもいいさ

(きみのなまえはなんていうの)

君の名前はなんて言うの？

(ともだちとあそばないの)

友達と遊ばないの？

(かぞくはいるの)

家族はいるの？

(そうかいそれじゃ)

そうかいそれじゃ

(ならんであるいてあげるよ)

並んで歩いてあげるよ

(やくにもたてないこのてが)

役にも立てないこの手が

(きみからふれられている)

君から触れられている

(るいせんなんてきっといたのに)

涙腺なんて切っといたのに

(だめだなつないでいて)

ダメだな繋いでいて

(ぎゅっとつないでいて)

ギュッと繋いでいて