マネキン姫とロクデナシ

(ひとみがみるはなやかさじゅうりょくとらっかおん)

瞳が視る華やかさ 重力と落下音

(ゆきどまりしゅうてんわたしのこころのおと)

行き止まり 終点 私の心の音

(ｌａｌａｌａ・・・)

la la la…

(かびんにいけたあだばな（あだばな）ゆきでくたびれる)

花瓶に活けた徒花（あだばな） 雪で草臥れる

(つもられふぶかれてゆうじゅうふだんかも)

積もられ吹雪かれて 優柔不断かも

(さんさろをいくあまいあまいりんごは)

三叉路を行く 甘い甘いリンゴは

(いまのあなたじしんあかくてとろけそう)

今のあなた自身 赤くてとろけそう

(あのころにわすれてたわたしとゆーちゃりすのはなのこう)

あの頃に忘れてた 私とユーチャリスの花の香

(いきすらくるしいから)

息すら苦しいから

(ぜんぶがうそだなんてしんじてみたい)

全部が嘘だなんて 信じてみたい

(ｌａｌａｌａ)

la la la

(てのひらのばしたさきにはけがれきっため)

掌 伸ばした先には 穢れきった眼

(まねきんのうでにはなにをいだけるの？)

マネキンの腕には 何を抱けるの？

(とけたしんせつのはしばしさびたぼるとにびいろ)

融けた深雪の端々 錆びたボルト 鈍色

(まえもうしろもぜんぶてきしかいなくなる)

前も後ろも全部 敵しかいなくなる

(じめんをつたうまるいまるいりんごは)

地面を伝う 丸い丸いリンゴは

(かこのあなたじしんでこぼこくさりかけ)

過去のあなた自身 デコボコ腐りかけ

(はじけそうなかまのなかこむぎはしにぎわになにおもう)

弾けそうな窯の中 小麦は死に際に何思う

(いきすらできないから)

息すら出来ないから

(なみだもきりになりもえてしまう)

涙も霧になり 燃えてしまう

(きおくをつめこまれたあみめのたるとには)

記憶を詰め込まれた 網目のタルトには

(えらべそうにないから)

選べそうにないから

(すべてがほんとだよとおしえてあげる)

全てがホントだよと 教えてあげる

(きょこうげんじつゆめいまはまきもどる)

虚構 現実 夢 今は巻き戻る

(ぜんぶぜんぶほしくてぜんぶぜんぶうばって)

全部全部欲しくて 全部全部奪って

(はんきょうがのこったこんくりーとのへやに)

反響が残った コンクリートの部屋に

(わたしだけのりんごはほらあなただけ)

私だけのリンゴは ほら あなただけ

(にびいろのかべがみとじめんをはいまわるどくりんご)

鈍色の壁紙と 地面を這い廻る毒リンゴ

(かじればあかいかじついまわがてんごくとしってしまう)

齧れば赤い果実 今際が天国と 知ってしまう

(どこからどこへいくのいきさきふあんてい)

何処から何処へ行くの 行き先不安定

(まっかなひとみのなか)

真っ赤な瞳の中

(さいごにゆめみておやすみなさい)

最後に夢見てオヤスミナサイ

(ｌａｌａｌａ・・・)

la la la…