夏の恋人

(きょうもめがさめてきこえるのはせみのこえとあなたのねいき)

今日も目が覚めて聞こえるのは　蝉の声とあなたの寝息

(こんなかんけいいつまでもきっとしょうもないよねだけどなつがおわるまで)

こんな関係いつまでも　きっとしょうもないよね　だけど夏が終わるまで

(きっとあなたもそうおもってるんでしょうじめじめするへやのなか)

きっとあなたもそう思ってるんでしょう？　じめじめする部屋の中

(いつまでもここにいたいけどねえだめなんでしょうだからいま)

いつまでもここにいたいけど　ねえ、だめなんでしょう？　だから今

(なつのこいびとにてをふってわたしからさよならするよきせつがめぐって)

夏の恋人に手を振って私からさよならするよ　季節が巡って

(またなつがきたとしてもそこにふたりはいないでしょう)

また夏が来たとしても　そこに二人はいないでしょう

(きっとなくのはわたしのほうだけどわたしからさよならするよだめねわたし)

きっと泣くのは私の方だけど　私からさよならするよ　だめね、私

(つぶれかけたこんびにでこぜにだけをもちよってあいすをかう)

潰れかけたコンビニで　小銭だけを持ち寄ってアイスを買う

(あなたはいっつもいちばんやすいしゃーべっとこうえんではなつやすみのこどもたち)

あなたはいっつも一番安いシャーベット　公園では夏休みの子供達

(それをながめながらまたあのじめじめしたへやにかえる)

それを眺めながらまた　あのじめじめした部屋に帰る

(おとなになんてなりたくないなぁいつまでもこどもでいたいけど)

大人になんてなりたくないなぁ　いつまでも子供でいたいけど

(ねえだめなんでしょうだからいま)

ねえ、だめなんでしょう？　だから今

(もうひとりのわたしがわたしをひきとめるこえがする「このままでもいいじゃない)

もう一人の私が私を引き止める声がする　「このままでもいいじゃない

(このなつにとじこめられていっしょうおとなになれなくても」)

この夏に閉じ込められて　一生大人になれなくても」

(なつのこいびとにてをふってわたしからさよならするよしあわせなふたりだけど)

夏の恋人に手を振って　私からさよならするよ　幸せな二人だけど

(あなたもわたしもきっとこのままじゃどこにもいけないから)

あなたも私もきっと　このままじゃどこにもいけないから

(きっとなくのはわたしのほうだけどさよならするよだめねわたし)

きっと泣くのは私の方だけど　さよならするよ　だめね、私