壁の向こう
怖くて奇妙 2
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ミッチャンズ | 8544 | 神 | 9.1 | 94.2% | 157.3 | 1432 | 88 | 25 | 2025/11/04 |
| 2 | subaru | 8151 | 神 | 8.3 | 97.8% | 171.5 | 1430 | 32 | 25 | 2025/10/02 |
| 3 | berry | 7886 | 神 | 7.9 | 98.6% | 178.4 | 1426 | 19 | 25 | 2025/09/25 |
| 4 | roi | 6903 | S++ | 7.1 | 97.2% | 201.2 | 1429 | 40 | 25 | 2025/10/11 |
| 5 | Jyo | 6502 | S+ | 6.6 | 98.0% | 215.0 | 1426 | 28 | 25 | 2025/09/25 |
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問題文
(ふるいあぱーとにこしてきてみっかめのよる、かべのむこうからかすかなおとがきこえた。)
古いアパートに越してきて三日目の夜、壁の向こうから微かな音が聞こえた。
(さいしょはすいどうかんのひびきかとおもったが、)
最初は水道管の響きかと思ったが、
(それはいっていのりずむでだれかがかべをゆびでたたいているようだった。)
それは一定のリズムで誰かが壁を指で叩いているようだった。
(ふつかめのよるには、そのりずむがながくなり)
二日目の夜には、そのリズムが長くなり
(まるでことばをくみたてているようにきこえた。)
まるで言葉を組み立てているように聞こえた。
(ためしにゆびでかべをかるくたたきかえすと、むこうもこたえるようにはやさをかえた。)
試しに指で壁を軽く叩き返すと、向こうも応えるように速さを変えた。
(ぐうぜんだとおもおうとしたが、こきゅうにあわせたようなだおんに、しだいにむねがざわつく。)
偶然だと思おうとしたが、呼吸に合わせたような打音に、次第に胸がざわつく。
(みっかめのよる、たたくおとにまじってこすれるおとがしはじめた。)
三日目の夜、叩く音に混じって擦れる音がし始めた。
(つめでかべをひっかくようなながいおと。)
爪で壁を引っかくような長い音。
(たえられずかいちゅうでんとうでかべをてらすと、とそうのひょうめんにあたらしいせんがきざまれていた。)
耐えられず懐中電灯で壁を照らすと、塗装の表面に新しい線が刻まれていた。
(そこはぜんじつまではたしかになにもなかったはずだ。)
そこは前日までは確かに何もなかったはずだ。
(よっかめのよるには、せんがさらにふえ、もじのようなかたちをつくりだしていた。)
四日目の夜には、線がさらに増え、文字のような形を作り出していた。
(かいちゅうでんとうをちかづけると、かすれたあとで「あけて」とよめた。)
懐中電灯を近づけると、かすれた跡で「開けて」と読めた。
(だれかがとなりのへやからかいているのかとおもい、かんりにんにたずねた。)
誰かが隣の部屋から書いているのかと思い、管理人に尋ねた。
(だが、このへやのりょうどなりはながらくくうしつで、かぎもわたしていないといわれた。)
だが、この部屋の両隣は長らく空室で、鍵も渡していないと言われた。
(いつかめのよる、おとはとまらなかった。たたく、こする、けずる。)
五日目の夜、音は止まらなかった。叩く、擦る、削る。
(そのすべてがかべのいってんにしゅうちゅうしている。)
そのすべてが壁の一点に集中している。
(かいちゅうでんとうをあてると、とそうがはがれ、せっこうのおくにくらいあながのぞいていた。)
懐中電灯を当てると、塗装が剥がれ、石膏の奥に暗い穴が覗いていた。
(そこからつめたいくうきがもれ、みみをすませるとちいさなこえがかさなってきこえた。)
そこから冷たい空気が漏れ、耳を澄ませると小さな声が重なって聞こえた。
(「ここにいる」「みている」「だしてくれ」。)
「ここにいる」「見ている」「出してくれ」。
(こわさにたえきれずかべからはなれた。)
怖さに耐え切れず壁から離れた。
(だがつぎのしゅんかん、ゆかのしたからも、てんじょうからもおなじりずむでたたくおとがひびいた。)
だが次の瞬間、床の下からも、天井からも同じリズムで叩く音が響いた。
(まるでへやぜんたいをかこむように。)
まるで部屋全体を囲むように。
(よくあさ、かべのあなはなにごともなかったかのようにきれいにぬりなおされていた。)
翌朝、壁の穴は何事もなかったかのように綺麗に塗り直されていた。
(ゆかのいたのすきまからはちいさなゆびさきのようなものがのぞいていた。)
床の板の隙間からは小さな指先のようなものが覗いていた。