深夜零時の訪問者
怖くて奇妙 1
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | デコポン | 6562 | S+ | 6.7 | 96.8% | 137.9 | 935 | 30 | 17 | 2025/11/05 |
| 2 | りく | 6039 | A++ | 6.1 | 98.1% | 153.0 | 942 | 18 | 17 | 2025/11/13 |
| 3 | てんぷり | 5433 | B++ | 5.6 | 97.0% | 167.1 | 936 | 28 | 17 | 2025/11/08 |
| 4 | なり | 4895 | B | 5.2 | 94.0% | 181.6 | 949 | 60 | 17 | 2025/12/08 |
| 5 | KKKKK | 4339 | C+ | 4.8 | 91.1% | 198.2 | 953 | 93 | 17 | 2025/12/12 |
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問題文
(よふけ、とけいがれいじをさしたしゅんかん、げんかんのよびりんがなった。)
夜更け、時計が零時を指した瞬間、玄関の呼び鈴が鳴った。
(ねむけをふりはらいのぞきあなをのぞくと、だれもいない。)
眠気を振り払い覗き穴を覗くと、誰もいない。
(だが、とびらのむこうにはたしかにこきゅうのけはいがある。)
だが、扉の向こうには確かに呼吸の気配がある。
(おそるおそるとびらをあけると、ろうかにふるびたにんぎょうがたっていた。)
恐る恐る扉を開けると、廊下に古びた人形が立っていた。
(しろいかおはつちのようにかわき、ひとみはすすけている。)
白い顔は土のように乾き、瞳は煤けている。
(ひろいあげようとしたしゅんかん、にんぎょうのくびがゆっくりうごき、こちらをみた。)
拾い上げようとした瞬間、人形の首がゆっくり動き、こちらを見た。
(こえもだせずにあとずさると、にんぎょうはたおれこみ)
声も出せずに後ずさると、人形は倒れ込み
(はらのなかからちゃいろくぬれたてがみがすべりでた。)
腹の中から茶色く濡れた手紙が滑り出た。
(てがみには、しらぬひっせきでじぶんのなまえがなんじっかいもかかれていた。)
手紙には、知らぬ筆跡で自分の名前が何十回も書かれていた。
(よみすすめると、さいごのぎょうだけがあかくそまっている。)
読み進めると、最後の行だけが赤く染まっている。
(そこには「いま、はいごにいる」とかかれていた。)
そこには「今、背後にいる」と書かれていた。
(ふりかえったしゅんかん、ろうかのあかりがいっせいにきえた。)
振り返った瞬間、廊下の灯りが一斉に消えた。
(やみのなかでにんぎょうのわらいごえがひびく。)
闇の中で人形の笑い声が響く。
(きんぞくをこするようなかんだかいおとにまじり、じぶんとおなじこえがかさなってわらっている。)
金属を擦るような甲高い音に混じり、自分と同じ声が重なって笑っている。
(どちらがほんものなのかわからないまま、げんかんのとびらがしずかにとじるおとだけがのこった。)
どちらが本物なのか分からないまま、玄関の扉が静かに閉じる音だけが残った。
(よくあさ、へやにはにんぎょうもてがみもそんざいせず、)
翌朝、部屋には人形も手紙も存在せず、
(かわりにかがみのなかでねむりつづける「もうひとりのじぶん」だけがめをさましていた。)
代わりに鏡の中で眠り続ける「もう一人の自分」だけが目を覚ましていた。