１ピース

(またやってんなってのはごあいきょう)

またやってんなってのはご愛嬌、

(いちおくそうかつやくのたいよう)

一億総活躍の態様、

(やきいれとちゅうのえんばん)

焼き入れ途中の円盤、

(あちょっとこのぐざいおいしそう)

あ、ちょっとこの具材、美味しそう、

(たいりょうこのばにないどっかのとくさんをうるばいやー)

大量、この場にない、どっかの特産を売るバイヤー

(あたらしさのらしさ)

「新しさ」のらしさ、

(かさっていくこもんなかたろぐ)

重っていくコモンなカタログ、

(はーどるはいっしょうあがってく)

ハードルは一生上がってく、

(ものがたりのふぜんじゃんくなしじょう)

物語の不全、ジャンクな市場、

(てんぷれーとなびがくのいこう)

テンプレートな美学の遺稿、

(とれーさびりてぃのないいつかのきおく)

追跡性の無いいつかのメモリー、

(そのことさえおえないでいるにちじょう)

そのことさえ追えないでいる日常。

(うまれそだったこうそう)

生まれ育った構想、

(あじみだけしてつみあがったほうそう)

味見だけして積み上がった包装、

(おうおうにしてだれもがおなじうんとすききらいによるそうぞう)

往々にして誰もが同じ、運と好き嫌いによる創造

(たべてたべてたべてたべて)

食べて、食べて、食べて、食べて、

(たべてたべてたべてたべて)

食べて、食べて、食べて、食べて、

(たべてたべてたべてまたたべて)

食べて、食べて、食べて、また食べて、

(のくりかえしのくりかえしのくりかえし)

の繰り返し、の繰り返し、の繰り返し、

(のくりかえしのくりかえしでみんな)

の繰り返し、の繰り返しでみんな、

(みんなおおきくなっていく)

みんな大きくなっていく。

(みんなおおきくなっていく)

みんな大きくなっていく。

(いつのまにかぼくらのかたろぐは)

いつの間にかぼくらのカタログは、

(しらないめにゅーだらけだった)

知らないメニューだらけだった。

(あじがたりないのならけちゃっぷにたっぷりちーずをそえて)

味が足りないのならケチャップに、たっぷりチーズを添えて

(いただきます！てきな)

いただきます！的な、

(まあぼくもおきにのすぱいすあるし)

まあぼくもお気にのスパイスあるし、

(「すき」がおなじだといいな)

「好き」が同じだといいな。

(さすがにいもたれはしちゃいそうだけど)

さすがに胃もたれはしちゃいそうだけど、

(さすがにいもたれはしちゃいそうだけど)

さすがに胃もたれはしちゃいそうだけど、

(ぼくらがちがうのはきっとかちかんだけだから)

ぼくらが違うのはきっと価値観だけだから。

(だれかがてのこめたねつをうつくしいものとおもうから)

誰かが手の込めた熱を美しいものと思うから。

(たべてたべてたべてたべて)

食べて、食べて、食べて、食べて、

(たべてたべてたべてたべて)

食べて、食べて、食べて、食べて、

(たべてたべてたべてまたたべて)

食べて、食べて、食べて、また食べて、

(のくりかえしのくりかえしのくりかえし)

の繰り返し、の繰り返し、の繰り返し、

(のくりかえしのくりかえしでみんな)

の繰り返し、の繰り返しでみんな、

(みんなおおきくなっていく)

みんな大きくなっていく。

(みんなおおきくなっていく)

みんな大きくなっていく。

(たべてたべてたべてたべて)

食べて、食べて、食べて、食べて、

(たべてたべてたべてたべて)

食べて、食べて、食べて、食べて、

(たべてたべてたべてまたたべて)

食べて、食べて、食べて、また食べて、

(のくりかえしのくりかえしのくりかえし)

の繰り返し、の繰り返し、の繰り返し、

(のくりかえしのくりかえしでみんな)

の繰り返し、の繰り返しでみんな、

(みんなおおきくなっていく)

みんな大きくなっていく。

(みんなおおきくなっていく)

みんな大きくなっていく。