「君の子宮を触る」

(きみのしきゅうをさわる)

君の子宮を触る

(うまくいえないけれどいまはそっとしてて)

うまく言えないけれど今はそっとしてて

(なぞったやさしいことばはもうやめてほしいな)

なぞった優しい言葉はもうやめてほしいな

(ねぇきらいなめをぬって)

ねぇ嫌いな目を縫って

(ねぇきらいなみみをそいで)

ねぇ嫌いな耳を削いで

(ねぇきらいなかおをつぶして)

ねぇ嫌いな顔を潰して

(ねぇきらいなうたをうたって)

ねぇ嫌いな歌を歌って

(うまくいえないけれどかえるばしょはいらない)

うまく言えないけれど帰る場所はいらない

(ふあんでしにそうなうたすらもきょうはやさしい)

不安で死にそうな歌すらも今日は優しい

(ねぇきらいなめをぬって)

ねぇ嫌いな目を縫って

(ねぇきらいなみみをそいで)

ねぇ嫌いな耳を削いで

(ねぇきらいなかおをつぶして)

ねぇ嫌いな顔を潰して

(ねぇきらいなうたをうたって)

ねぇ嫌いな歌を歌って

(おちてゆくきみをすくうのはぼくじゃないから)

墜ちてゆく君を救うのは僕じゃないから

(せめてかこにだけはさわりたいな)

せめて過去にだけは触りたいな

(ねがうはよるのままでつれていってほしいの)

願うは夜のままで　連れていって欲しいの

(もどれないばしょだとしても)

戻れない場所だとしても

(みがってなじだいもいらない)

身勝手な時代もいらない

(ちがうみらいにふれるなら)

違う未来に触れるなら

(きみのしきゅうをさわる)

君の子宮を触る

(うまくいえないけれどいまはとほうにくれたい)

うまく言えないけれど今は途方に暮れたい

(なぞったやさしいことばすらもゆびでかぞえたの)

なぞった優しい言葉すらも指で数えたの

(ねぇきらいなめをぬって)

ねぇ嫌いな目を縫って

(ねぇきらいなみみをそいで)

ねぇ嫌いな耳を削いで

(ねぇきらいなかおをつぶして)

ねぇ嫌いな顔を潰して

(ねぇきらいなうたをうたって)

ねぇ嫌いな歌を歌って

(おちてゆくきみをすくうのはぼくじゃないのに)

墜ちてゆく君を救うのは僕じゃないのに

(きっとかこにすらさわれないの)

きっと過去にすら触れないの

(ねがうはよるのままでつれていってほしいの)

願うは夜のままで　連れていって欲しいの

(もどれないばしょだとしても)

戻れない場所だとしても

(みがってなじだいもいらない)

身勝手な時代もいらない

(ちがうみらいにふれるなら)

違う未来に触れるなら

(きみのしきゅうをさわる)

君の子宮を触る

(できればこたえはださないでよ)

できれば答えは出さないでよ

(できればはいのようにきえてよ)

できれば灰のように消えてよ

(ちかづいてはいけないゆめじゃなくちかづけないゆめ)

近付いてはいけない夢じゃなく近づけない夢

(ねがわくばよるのままできみのすべてをこわしたい)

願わくば夜のままで　君のすべてを壊したい