Orion 浜田麻里

(あなたとであったなついろのまちは)

あなたと出逢った夏色の街は

(えがおももっとじょうずにうつした)

笑顔ももっと上手に映した

(はぐれたねがいをにぶくのみこんだ)

はぐれた願いを鈍くのみこんだ

(あなたのにおいとゆがんだじかん)

あなたの匂いと歪んだ時間

(にどとないゆめをみせてくれたきせつよ)

二度とない夢を見せてくれた季節よ

(みらいをしんじてそしてさよならをいうの)

未来を信じて　そして　さよならを言うの

(あおくはじけたそらをこころはおぼえている)

青く弾けた空を　心は覚えている

(それだけがあればいいわたしはいきていく)

それだけがあればいい　私は生きていく

(なみだこぼれぬように)

涙こぼれぬように

(よわさをみせぬように)

弱さを見せぬように

(こころをかくしてきたつめたいかぜのなか)

心を隠してきた　冷たい風の中

(ひとってなにかをてにいれるときに)

人って何かを手に入れる時に

(なにかをなくしてしまうというから)

何かを失くしてしまうというから

(わたしはこのてになにももたずにゆくよ)

私はこの手に何も持たずに行くよ

(あなたをあいしたひびがにげださぬように)

あなたを愛した日々が逃げ出さぬように

(ふゆのおりおんはまたわたしをうらなってる)

冬のオリオンはまた私を占ってる

(いつかはよがあけるよ)

『いつかは夜が明けるよ

(あなたはだいじょうぶ)

あなたは大丈夫』

(いかりをいなすように)

怒りを去(い)なすように

(あすをなくさぬように)

明日を失くさぬように

(こころをまもってきたゆらめくほしのした)

心を守ってきた　揺らめく星の下

(じだいはめぐりめぐる)

時代はめぐりめぐる

(いくつもいのちかさね)

幾つも命重ね

(とおいおりおんにみないのった)

遠いオリオンにみな祈った

(いきていくよろこびをみんなわすれぬように)

生きていく喜びを　みんな忘れぬように

(きのううまれたこらがゆめにつつまれるように)

昨日生まれた子らが　夢に包まれるように

(なみだこぼれぬように)

涙こぼれぬように

(よわさをみせぬように)

弱さを見せぬように

(こころをかくしてきたつめたいかぜのなか)

心を隠してきた　冷たい風の中