「扇の的」その1
| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | taisei | 3886 | D++ | 4.1 | 94.6% | 168.8 | 695 | 39 | 23 | 2025/12/19 |
| 2 | koha | 3010 | E++ | 3.4 | 89.0% | 199.0 | 683 | 84 | 23 | 2025/12/19 |
| 3 | みずき | 2438 | F++ | 2.7 | 90.7% | 255.1 | 693 | 71 | 23 | 2025/12/19 |
| 4 | kikkoumn | 1306 | G+ | 1.5 | 84.5% | 433.9 | 694 | 127 | 23 | 2025/12/19 |
問題文
(ころはにがつじゅうはちにちのとりのこくばかりのことなるに、)
ころは二月十八日の酉の刻ばかりのことなるに、
(おりふしきたかぜはげしくて、)
をりふし北風激しくて、
(いそうつなみもたかかりけり。)
磯打つ波も高かりけり。
(ふねは、ゆりあげゆりすえただよえば、)
舟は、揺り上げ揺りすゑ漂へば、
(おうぎもくしにさだまらずひらめいたり。)
扇もくしに定まらずひらめいたり。
(おきにはへいけ、)
沖には平家、
(ふねをいちめんにならべてけんぶつす。)
舟を一面に並べて見物す。
(くがにはげんじ、)
陸には源氏、
(くつばみをならべてこれをみる。)
くつばみを並べてこれを見る。
(いづれもいづれもはれならずということぞなき。)
いづれもいづれも晴れならずといふことぞなき。
(よいちめをふさいで、)
与一目をふさいで、
(「なむはちまんだいぼさつ、わがくにのしんめい、)
「南無八幡大菩薩、我が国の神明、
(にっこうのごんげん、うつのみや、なすのゆぜんだいみょうじん、)
日光の権現、宇都宮、那須の湯泉大明神、
(ねがわくは、あのおうぎのまんなかいさせてたばせたまえ。)
願はくは、あの扇の真ん中射させてたばせたまへ。
(これをいそんずるものならば、)
これを射損ずるものならば、
(ゆみきりおりじがいして、)
弓切り折り自害して、
(ひとにふたたびおもてをむこうべからず。)
人に二度面を向かふべからず。
(いまいちどほんごくへむかえんとおぼしめさば、)
いま一度本国へ迎へんとおぼしめさば、
(このやはずさせたもうな。」)
この矢はづさせたまふな。」
(とこころのうちにきねんして、)
と心のうちに祈念して、
(めをみひらいたれば、)
目を見開いたれば、
(かぜもすこしふきよわり、)
風も少し吹き弱り、
(おうぎもいよげにぞなったりける。)
扇も射よげにぞなつたりける。