心做し

(ねえ、もしもすべてなげすてられたら)

ねえ、もしも全て投げ捨てられたら

(わらっていきることがらくになるの？)

笑って生きることが楽になるの？

(またむねがいたくなるから)

また胸が痛くなるから

(もうなにもいわないでよ)

もう何も言わないでよ

(ねえ、もしもすべてわすれられたなら)

ねえ、もしも全て忘れられたなら

(なかないでいきることもらくになるの？)

泣かないで生きることも楽になるの？

(でもそんなことできないから)

でもそんな事出来ないから

(もうなにもみせないでよ)

もう何も見せないでよ

(きみにどれだけちかづいても)

君にどれだけ近づいても

(ぼくのしんぞうはひとつだけ)

僕の心臓は一つだけ

(ひどいよひどいよ、もういっそぼくのからだを)

酷いよ酷いよ、もういっそ僕の体を

(こわしてひきさいてすきなようにしてよ)

壊して引き裂いて好きなようにしてよ

(さけんでもがいてまぶたをはらしても)

叫んで藻掻いて瞼を腫らしても

(まだきみはぼくのことをだきしめてはなさない)

まだ君は僕の事を抱きしめて離さない

(もういいよ)

もういいよ

(ねえ、もしもぼくのねがいがかなうなら)

ねえ、もしも僕の願いが叶うなら

(きみとおなじものがほしいんだ)

君と同じものが欲しいんだ

(でもぼくにはそんざいしないから)

でも僕には存在しないから

(じゃあせめてここにきてよ)

じゃあせめて此処に来てよ

(きみにどれだけあいされても)

君にどれだけ愛されても

(ぼくのしんぞうはひとつだけ)

僕の心臓は一つだけ

(やめてよやめてよ、やさしくしないでよ)

やめてよやめてよ、優しくしないでよ

(どうしてもぼくにはりかいができないよ)

どうしても僕には理解ができないよ

(いたいよいたいよ、ことばでおしえてよ)

痛いよ痛いよ、言葉で教えてよ

(こんなのしらないよ)

こんなの知らないよ

(ひとりにしないで)

独りにしないで

(ひどいよひどいよ、もういっそぼくのからだを)

酷いよ酷いよ、もういっそ僕の体を

(こわしてひきさいてすきなようにしてよ)

壊して引き裂いて好きなようにしてよ

(さけんでもがいてまぶたをはらしても)

叫んで藻掻いて瞼を腫らしても

(まだきみはぼくのことをだきしめてはなさない)

まだ君は僕の事を抱きしめて離さない

(もういいよ)

もういいよ

(ねえ、もしもぼくにこころがあるなら)

ねえ、もしも僕に心があるなら

(どうやってそれをみつければいいの？)

どうやってそれを見つければいいの？

(すこしほほえんできみがいう)

少し微笑んで君が言う

(「それはね、ここにあるよ」)

「それはね、ここにあるよ」