茅蜩モラトリアム

(うまれでたせかいはまるでむしかごだね)

生まれでた世界は　まるで虫かごだね

(だれかとすごすことぎむづけられてる)

誰かと過ごすこと義務付けられてる

(ああかなかなかなとなくそのこえはしんらばんしょうにてじょうしょうむはい)

嗚呼　カナカナカナと啼くその声は 森羅万象にて常勝無敗

(いわれつづけたさんじはいたいいたいこころとおりゃんせ)

言われ続けた賛辞は　痛い痛い 精神とおりゃんせ

(ふてきごうとじゃっじされてもはねもでない)

不適合と判断され　手も羽も出ない

(いたいいたいきたいしない)

痛い居たい期待しない

(かさなるおとなつのおわりむしたちがかなでるりヴぁーヴ)

重なる音　夏の終わり 一般人が奏でる残響音

(いびつなぼくはしんくろできないとれもろ)

いびつな僕はシンクロ出来ない　変化する振動音

(とどけますか？こごえますか？それともみかんせいのままとびますか？)

届けますか？　凍えますか？ それとも未完成のまま飛びますか？

(かんじょうのままによんでみたってなけないとべないひぐらしだって)

感情のままに呼んでみたって 鳴けない飛べないヒグラシだって

(まだまだもらとりあむ)

まだまだ　土の中

(すべてだったせかいできざむもののあはれ)

0と1だった世界で　刻む　もののあはれ

(かんじょうくらいならゆびでうちだせるよ)

感情くらいなら　指で打ち出せるよ

(だけどいちかけにかけめいわくをかけていんがおうほうにてあんちゅうもさく)

だけど1掛け2掛け迷惑を掛けて 因果応報にて暗中模索

(むりにあわせてみたけどきらいきらいはないちもんめ)

無理にあわせてみたけど　嫌い嫌い花いちもんめ

(ふびょうどうにじゃっくされにのあしもでない)

不平等に支配され　二の足も出ない

(いたいいたいきたいしたい)

痛い居たい期待したい

(ゆうやけいろみずにおわるむしたちがかんじるゆーふぉりあ)

夕焼け色　見ずに終わる 僕等が感じる幸福感

(ひとこいしくてじげんちがいのあいもとめる)

人恋しくて次元違いの愛　求める

(みえてますか？ほどけますか？それともきたないものとすてますか？)

見えてますか？　解けますか？ それとも汚いものと捨てますか？

(なのかでくちてくえいこうなんてみちてもかけてもつらいつらいよ)

七日で朽ちてく栄光なんて 満ちても欠けてもつらいつらいよ

(まだまだここがりある)

まだまだ　ここが現実

(ひぐらしやなけどはたせぬねがいかな)

蜩や　鳴けど果たせぬ　願いかな

(もとめるばしょはおおかれどわれにはここがいとをかし)

求める場所は多かれど　我には此処がいとをかし

(きみにはしろぼくにはくろむしたちがおりなすりふれくしょん)

君には白　僕には黒 人類がおりなす反発

(からまりあってかけがえのないものをつくる)

絡まりあって　かけがえのないモノを造る

(わかりますか？とどきますか？それともりかいしないままなじりますか？)

わかりますか？　届きますか？ それとも理解しないままなじりますか？

(とうざいなんぼくみわたしたっておんなじかたちはどこにもないって)

東西南北見渡したって おんなじ形はどこにもないって

(まだまだうたうよはらはらおどるよ)

まだまだ　歌うよ はらはら　躍るよ

(ひぐらしもらとりあむ)

ヒグラシ　モラトリアム