月を探して

(かんちがいまたかんちがい)

勘違いまた勘違い

(とおあさのちしきでかんちがい)

遠浅の知識で勘違い

(うすまるよるにそまれば)

薄まる夜に染まれば

(やけにじょうがはしりあせりだす)

やけに情が走り焦りだす

(きづかないまたきづかない)

気付かないまた気付かない

(いろのないけしきえがいてる)

色の無い景色描いてる

(ぶさいくにこざいくして)

不細工に小細工して

(ぶくぶくのひーろーができあがる)

ぶくぶくのヒーローが出来上がる

(これがりそうのはずだったんだ)

これが理想のはずだったんだ

(これでとどくはずだったんだ)

これで届くはずだったんだ

(しんきろうをみていたんだってきづくんだ)

蜃気楼を見ていたんだって気付くんだ

(ひゅるりとなくよかぜのなかでぼくだけとべない)

ひゅるりと泣く夜風の中で僕だけ飛べない

(なんなんだ？こんなんじゃおきざりのうさぎだ)

なんなんだ？こんなんじゃ置き去りの兎だ

(さむがるふりしてふるえてもだれもみないから)

寒がるふりして震えても誰も見ないから

(どうやってぬけだすの？)

どうやって抜け出すの？

(そらあおげばきみがまう)

空仰げば君が舞う

(しんじたいでもしんじない)

信じたいでも信じない

(みとめるきがないからだろう)

認める気が無いからだろう

(もざいくをかけてしまえ)

モザイクをかけてしまえ

(なにかわからないくらいすごいやつ)

何か解らないくらいスゴいヤツ

(たまにうまくいったんだって)

たまに上手くいったんだって

(みせることにじゅうじしちゃって)

見せることに従事しちゃって

(ぼくをてらしてたつきあかりもきえていく)

僕を照らしてた月明かりも消えていく

(くるりとみわたすことすらもしないなんもしない)

くるりと見渡すことすらもしない なんもしない

(じゃましてるやっかいなぼくのなかのまもの)

邪魔してる やっかいな僕の中の魔物

(まちがうことがこわくてそれがつみになっていく)

間違うことが怖くて それが罪になっていく

(あたらしいくりかえし)

新しい繰り返し

(またとびらをけとばした)

また扉を蹴飛ばした

(くらいなこわいなきらいなきにくわないよる)

暗いな 怖いな 嫌いな 気に食わない夜

(ひかりがみえないなかぜがきょうはつめたいな)

光が見えないな 風が今日は冷たいな

(やみのなかであめにぬれてるぼくだけぬれてる)

闇の中で雨に濡れてる 僕だけ濡れてる

(りょうてにかさもってふたつともひらかない)

両手に傘持って 二つとも開かない

(ひゅるりとなくよかぜのなかでぼくだけとべない)

ひゅるりと泣く夜風の中で僕だけ飛べない

(なんなんだ？こんなんじゃおきざりのうさぎだ)

なんなんだ？こんなんじゃ置き去りの兎だ

(ろんりどおりにはいかないから)

論理通りにはいかないから

(きょうもいきていける)

今日も生きていける

(よあけにはまだはやい)

夜明けにはまだ早い

(そらにつきをさがしてる)

空に月を探してる

(そらにつきをさがしてる)

空に月を探してる