soundless voice

(せいじゃくがまちをつつむよるにふりそそぐしろ)

静寂が街を包む夜に降り注ぐ白

(かざしたてのひらにふれたしゅんかんにとけてく)

かざした手のひらに触れた瞬間に解けてく

(はかないひとかけら)

儚いヒトカケラ

(おともなくつもるひかりをあつめてきみはわらう)

オトもなく積もるヒカリを集めて君は笑う

(いまどんなおと？)

今どんなオト？

(こたえたってきみはもうなにもきこえない)

答えたって君はもう何もキコエナイ

(くるしいっていってくれよ)

苦しいって言ってくれよ

(さびしいっていってくれよ)

寂しいって言ってくれよ

(むかえにいくどんなとこへも)

迎えに行くどんな処へも

(いかないでよどこへも)

逝かないでよ何処へも

(おいていかないで)

置いていかないで

(ぼくらずっとふたりでひとつだろう？)

僕らずっと二人で一つだろう？

(ふりつもるゆきとともにきえてゆくきみを)

降り積もる雪とともに消えてゆく君を

(だきしめることしかできないよ)

抱きしめることしかできないよ

(かなうならもういちどだけきみのこえがききたい)

叶うならもう一度だけ君の声が聴きたい

(もういちどただいちどだけよんでよ)

モウイチドタダイチドダケヨンデヨ

(うつろってさまようひとみにうつったひとしずく)

虚ろって彷徨う瞳に映ったヒトシズク

(はいいろのせかいとまったまま)

灰色のセカイ止まったまま

(ゆきだけがそっとふりそそぐ)

雪だけがそっと降り注ぐ

(つめたくなっていくよ)

冷たくなっていくよ

(もどらないそのこえ)

戻らないそのコエ

(とけあうこともゆるされない)

解け合う事も許サレナイ

(おれのこえをきいてよ)

俺のコエを聴いてよ

(またわらってよ)

また笑ってよ

(なみださえかれはて)

涙さえ枯れ果て

(きみのこととかせない)

君のことトカセナイ

(かなうならこのこえすべてうばいさって)

叶うならこの声全て奪い去って

(いとしいひとへとあたえてください)

愛しい人へと与えてください

(きみがいないせかいにただひとりのこされるなら)

君ガイナイセカイにただ独り残されるなら

(このままいっしょにくちていくよ)

このまま一緒に朽チテイクヨ

(あいしている)

アイシテイル

(ただそれさえいえないままとわに)

ただそれさえ言えないまま永久に

(とざされてゆくきみとのせかい)

閉ざされてゆく君とのセカイ

(さけんでもとどかないよ)

叫んでも届かないよ

(きみのこえはもういない)

君のコエはもうイナイ

(ふりつもるゆきよどうかふりつづけてずっと)

降り積もる雪よどうか降り続けてずっと

(このまますべてうばいさってよ)

このまま全て奪い去ってよ

(はかないこえのいのちごとかきけしてすべて)

儚いコエのイノチごと掻き消してスベテ

(かたりはかないいのちはてんにのぼり)

語り儚い命は天に昇り

(とけてゆくゆきのしろにそまる)

解けてゆく雪の白に染まる

(なにものこらないよたましいさえなにもかも)

何も残らないよ魂さえナニモカモ

(しろく)

白く