コロナ

(くさきもはえぬみらいのはてで)

草木も生えぬ未来の果てで

(ちきゅうかがくしゃかいぎのすえに)

地球科学者　会議の末に

(ちえすすみのぼくがえらばれた)

知恵進みの僕が選ばれた

(じんるいはつのたいようへゆうじんひこう)

人類初の太陽へ有人飛行

(ららら)

ら！ら！ら！

(わかれをつげるかぞくはおらず)

別れを告げる家族はおらず

(ひとりにもつにかめらをつめた)

一人荷物にカメラを詰めた

(ひそかにおもうあのこのために)

密かに想うあの子の為に

(たいようからみたちきゅうをおくろう)

太陽から見た地球を贈ろう

(かがくしゃたちがおでむかえ)

科学者たちがお出迎え

(ことさらのえがお)

殊更の笑顔

(けたたましくさんびかひびき)

けたたましく賛美歌響き

(きざみこむえなじー)

刻み込むエナジー

(かたみちようのつばさをひろげてとびたつぼくの)

片道用の翼を　広げて飛び立つ僕の

(たのしみでねむれないよるさ)

楽しみで眠れない夜さ

(ぼくらのがらくたぼしをたびだちめざすはころな)

僕らのガラクタ星を旅立ち目指すはコロナ

(まんげつよこめにそらいくよ)

満月、横目に　そら行くよ

(やがてぼくはこくうへとびだし)

やがて僕は虚空へ飛び出し

(はなるだいちをふりかえりみて)

離る大地を振り返り見て

(ひとがうみだしたあなぼこだらけの)

人が生み出した　穴ぼこだらけの

(ちひょうとみどりにいろづくくうきが)

地表と　緑に色付く空気が

(こんなにとうといとはおもわなかった)

こんなに尊いとは　思わなかった

(ららら)

ら！ら！ら！

(もうあおくないこのほしを)

もう青くないこの星を

(とざさないために)

閉ざさない為に

(みらいわずかにのばすため)

未来僅かに延ばす為

(りょこうへむかうのだああ)

「旅行」へ向かうのだ　嗚呼

(かたみちようのつばさでなにもしらないでとぶよ)

片道用の翼で　何も知らないで飛ぶよ

(このけしきをきみとみたいな)

この景色を君と観たいな

(ぼくらのがらくたぼしをたびだちめざすはころな)

僕らのガラクタ星を旅立ち目指すはコロナ

(まんげつよこめにそらいくよ)

満月、横目に　そら行くよ

(きんせいをこえたころよぞらにさもにたそとが)

金星を超えた頃　夜空にさも似た外が

(まひるのようにまぶしくなり)

真昼のように眩しくなり

(ぼくらのがらくたぼしをたびだちめざしたころな)

僕らのガラクタ星を旅立ち目指したコロナ

(ぼくらはじゆうになれたかな)

僕らは自由になれたかな