愛藍傘

(そっとあめにぬれてはきみをさがす)

そっと雨に濡れては君を探す

(さしのばすあのてはもうないの)

差し伸ばすあの手はもう無いの

(あおでもしろでもないあのそらから)

青でも白でもないあの空から

(おちるあいにおぼれ)

落ちる愛に溺れ

(あいにそまっていくの)

藍に染まっていくの

(きのうよりずっとそとはしずかでさ)

昨日よりずっと外は静かでさ

(わたしはそっとあしをとめてみた)

私はそっと足を止めてみた

(いきをすってはいて)

息を吸って吐いて

(それだけのひびなんて)

それだけの日々なんて

(いらないとそうおもっているんだ)

いらないとそう思っているんだ

(ねえねえこのてじゃたりないよ)

ねえねえこの手じゃ足りないよ

(きづいているんでしょ)

気付いているんでしょ

(あのくものすきまへと)

あの雲の隙間へと

(「あんがいさ」ってつよがってもみたの)

「案外さ」って強がってもみたの

(どこにもいないと)

どこにもいないと

(わかってるのに)

わかってるのに

(いっそおぼれさせてよ)

いっそ溺れさせてよ

(ならわたしは)

ならわたしは

(このあめとおわかれできるでしょ？)

この雨とお別れ出来るでしょ？

(きっときみはいまでも)

きっと君は今でも

(ないているの)

泣いているの

(とけていく)

溶けていく

(ふたりのなみだ)

二人の涙

(あのばしょはまだずっとおぼえてる)

あの場所はまだずっと覚えてる

(わたしがそっとこいをしたばしょで)

わたしがそっと恋をした場所で

(かさのないわたしに)

傘のないわたしに

(きみはこういったんだ)

君はこう言ったんだ

(「あいあいがさしようか」)

「相合い傘しようか」

(いまではもう)

今では　もう

(そっとあめにぬれてはきみをさがす)

そっと雨に濡れては君を探す

(さしのばすあのてはもうないの)

差し伸ばすあの手はもう無いの

(あおでもしろでもないあのそらから)

青でも白でもないあの空から

(おちるあいにおぼれ)

落ちる愛に溺れ

(あいにそまっていく)

藍に染まっていく

(もっときみのとなりで)

もっと君の隣で

(わらわせてよ)

笑わせてよ

(わたしにあのそらはとどかない)

わたしにあの空は届かない

(またあのひのように)

またあの日のように

(こまらせてよ)

困らせてよ

(あいはあいに)

愛は哀に

(かわってしまったね)

変わってしまったね

(またあのひのようにねえ)

またあの日のように　ねえ