心霊写真 -9-
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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| 順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | berry | 8480 | 神 | 8.5 | 98.7% | 334.9 | 2876 | 36 | 58 | 2026/07/12 |
| 2 | Jyo | 5967 | A+ | 6.1 | 96.5% | 465.0 | 2878 | 103 | 58 | 2026/08/04 |
| 3 | はっぴーれっど | 5574 | A | 5.8 | 95.3% | 498.9 | 2925 | 144 | 58 | 2026/08/07 |
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問題文
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(このわたくしどものぎょうかいは、ひとのくちにはとをたてられない、)
この私どもの業界は、人の口には戸を立てられない、
(というのをじでいくてんけいてきなうわさしゃかいでしてね。)
というのを地で行く典型的な噂社会でしてね。
(ちょっとしってるかぜのさんしたにそれなりのものをつかませれば、)
ちょっと知ってる風の三下にそれなりのものを掴ませれば、
(かんたんにきけるんですよ。)
簡単に聴けるんですよ。
(わたしのちちがほんけ、りっこうかいのせんだいだってことや、はははそのなんにんめかのあいじんで、)
私の父が本家、立光会の先代だってことや、母はその何人目かの愛人で、
(わたしはちゅうがっこうをそつぎょうするまではしせいじとしてそだてられたってことをね。)
私は中学校を卒業するまでは私生児として育てられたってことをね。
(そしてどちらももうしんでいて、このよにいないことも」)
そしてどちらももう死んでいて、この世にいないことも」
(ひょうじょうをまったくかえずに、まつうらはししょうにといかけた。)
表情を全く変えずに、松浦は師匠に問い掛けた。
(「こうぜんのひみつというやつです。それをふまえたうえで、あなたにもといたい。)
「公然の秘密というやつです。それを踏まえた上で、あなたにも問いたい。
(「わたしにはだれかしゅごれいがついてみまもってくれてはいませんか」と」)
「私には誰か守護霊がついて見守ってくれてはいませんか」と」
(さっきまでのやばさとまったくじげんのちがうやばさだ。)
さっきまでのヤバさと全く次元の違うヤバさだ。
(ひしひしとそれをかんじる。)
ひしひしとそれを感じる。
(おなじようなかんしょくをえているであろうほかのやくざどもも、)
同じような感触を得ているであろう他のヤクザどもも、
(きんちょうしたおももちでうごけないでいる。)
緊張した面持ちで動けないでいる。
(まつうらのまんぞくするようなこたえがかえってこなかったばあい、いったいどうなるのか。)
松浦の満足するような答えが返ってこなかった場合、いったいどうなるのか。
(そうぞうするなといわれても、そうぞうしようとしてしまうじぶんがいる。)
想像するなと言われても、想像しようとしてしまう自分がいる。
(「さあ。どうです」)
「さあ。どうです」
(これがさいごのといだ、といわんばかりにまつうらはくちをひきむすんだ。)
これが最後の問いだ、と言わんばかりに松浦は口を引き結んだ。
(のうめんのようなかおだ。ふとぼくはそうおもった。)
能面のような顔だ。ふと僕はそう思った。
(ししょうがゆっくりとくちをひらく。)
師匠がゆっくりと口を開く。
など
(「いないね。だれも。あんたのうしろにあるのはきょむだ」)
「いないね。誰も。あんたの後ろにあるのは虚無だ」
(めんどくさそうにいって、はなでわらった。)
めんどくさそうに言って、鼻で笑った。
(まつうらはいっしゅん、ほうけたようなかおをして、)
松浦は一瞬、呆けたような顔をして、
(それからゆるやかにまただっぴをし、もとのへびようなひょうじょうにもどった。)
それからゆるやかにまた脱皮をし、元の蛇ような表情に戻った。
(ししょうがぼそりという。)
師匠がぼそりと言う。
(「れいのはなしをしてると、よってくるっていうだろう。きてるよ、ほら」)
「霊の話をしてると、寄って来るって言うだろう。来てるよ、ほら」
(ししょうがまどのほうをみたしゅんかんに、まつうらもまたそちらをみた。)
師匠が窓の方を見た瞬間に、松浦もまたそちらを見た。
(そしてまどからめをそらすと、ふたりでみつめあった。おどろいたようなかおだった。)
そして窓から目を逸らすと、二人で見詰め合った。驚いたような顔だった。
(しようもないてぐちでおどかされたまつうらのほうは、)
しようもない手口で脅かされた松浦の方は、
(かおをまっかにしてもおかしくないがめんなのに。)
顔を真っ赤にしてもおかしくない画面なのに。
(ふしぎなちんもくがながれて、ぼくらはいきがつまった。)
不思議な沈黙が流れて、僕らは息が詰まった。
(だれもうごかないじょうきょうをやぶったのは、ふいになったでんわだった。)
誰も動かない状況を破ったのは、ふいになった電話だった。
(とろうとしたおがわしょちょうをめでせいし、まつうらはそのままとしかさのおとこにめくばせする。)
取ろうとした小川所長を目で制し、松浦はそのまま年嵩の男に目配せする。
(おとこはすっとうごいてじゅわきにてをのばした。)
男はすっと動いて受話器に手を伸ばした。
(「はい。おがわちょうさじむしょ」)
「はい。小川調査事務所」
(よくようのないこえでそうつげると、でんわのむこうはかんけいしゃからだったらしく、)
抑揚のない声でそう告げると、電話の向こうは関係者からだったらしく、
(まつうらのほうにむきなおってじゅわきをさげ、「みつけたそうです」とかんけつにほうこくした。)
松浦の方に向き直って受話器を下げ、「見つけたそうです」と簡潔に報告した。
(「わかった。おまえらさきにいけ」)
「分かった。お前ら先に行け」
(まつうらがそういうと、としかさおおとこ、ごりらおとこ、そしてもうひとりながいかおをした)
松浦がそう言うと、年嵩お男、ゴリラ男、そしてもう一人長い顔をした
(ぱんちぱーまのおとこがあたまをさげてへやからでていった。)
パンチパーマの男が頭を下げて部屋から出て行った。
(あとには、おがわちょうさじむしょのさんにんと、まつうら、そしてちゃぱつのおとこがのこされた。)
後には、小川調査事務所の三人と、松浦、そして茶髪の男が残された。
(ひょうでべんつだかbmwだかのくるまのえんじんがじゅうていおんをひびかせたかとおもうと、)
表でベンツだかBMWだかの車のエンジンが重低音を響かせたかと思うと、
(そのおとがあっというまにとおくなっていった。)
その音があっという間に遠くなっていった。
(のこっちゃちゃぱつのおとこはまつうらつきのうんてんしゅなのだろう。)
残っちゃ茶髪の男は松浦付きの運転手なのだろう。
(さっきからなにがたのしいのかにやにやとないみにわらっている。)
さっきから何が楽しいのかニヤニヤと無意味に笑っている。
(ほんとうにあたまのわるいそうなかおだ。)
本当に頭の悪いそうな顔だ。
(ぼくはさっきなぐられたはらがきゅうにいたみだし、にたいさんというすうじじょうのゆういをたてに)
僕はさっき殴られた腹が急に痛み出し、二対三という数字上の優位をたてに
(かるくにらみつけてやった。)
軽く睨みつけてやった。
(ちゃぱつはそのしせんにきづいて、からかうようにかおをしかめてみせている。)
茶髪はその視線に気づいて、からかうように顔をしかめてみせている。
(そしてまたへらへらとわらう。)
そしてまたヘラヘラと笑う。
(「で、つかまったたむらはこのあとどうなるんだ」)
「で、捕まった田村はこのあとどうなるんだ」
(ししょうがなんでもないことのようにそうといかけると、)
師匠がなんでもないことのようにそう問い掛けると、
(これまでのししょうにまかせようとばかりちんもくをつらぬいていたおがわしょちょうが、)
これまでの師匠に任せようとばかり沈黙を貫いていた小川所長が、
(「おい」とたしなめる。)
「おい」とたしなめる。
(「そちらにはかんけいありませんよ」)
「そちらには関係ありませんよ」
(つまらなそうにそういって、ちかくにあったてぃっしゅではなをかんだ。)
つまらなそうにそう言って、近くにあったティッシュで鼻をかんだ。
(しかしもくてきはたっせいしたはずだというのに、すぐにさろうとしないのは、)
しかし目的は達成したはずだというのに、すぐに去ろうとしないのは、
(なにかまだまだいいたりないことでもあるのにちがいなかった。)
なにかまだまだ言い足りないことでもあるのに違いなかった。