ゴールテープルーパー

(よーいどんできょうはじまった)

よーいドンで　今日始まった

(しょうもないきょうそうはどうやったって)

しょうもない競争はどうやったって

(ねえ)

ねえ

(つぎはぼくだもういかなくちゃ)

次は僕だもう行かなくちゃ

(まってじゅんびもまだしちゃいないやって)

まって　準備もまだしちゃいないやって

(ねえ)

ねえ

(じかんだってさ)

時間だってさ

(とうにきょうはもうはじまった)

とうに今日はもう始まった

(さいしょのいっぽをまちがっただけ)

最初の一歩を間違っただけ

(そういやきのうはどうなった)

そういや昨日はどうなった

(とおれないどうろはどれだったっけ)

通れない道路はどれだったっけ

(ねえ)

ねえ

(めーでーごらいじょう)

メーデー御来場

(きょうみないだってきょうがない)

興味ない　だって興がない

(きょうのおまえにきょうみないなんて)

今日のお前に興味ないなんて

(しょうがないだってそうじゃない)

しょうがない　だってそうじゃない

(なんのしこうもしょうじない)

何の思考も生じない

(だったらいいじゃないからかわれようもない)

だったらいいじゃない からかわれようもない

(あいたいするじあいのくのうもしょうじない)

相対する自愛の苦悩も生じない

(やっぱりそうじゃないはじめからのあいがないなんて)

やっぱりそうじゃない 初めからの愛がないなんて

(こうやってようしゃないきょうが)

こうやって　容赦ない今日が

(そんざいをかえたいとうなったぼくをとらえてわらう)

存在を変えたいと唸った僕を捉えて笑う

(どうやってめいろをすすむんだ)

どうやって迷路を進むんだ

(せいかいにうもれたかんじょうにぎりしめてもうたいじょう)

正解に埋もれた感情握りしめてもう退場

(ぼんじんむようさんだんでまとめてたんたんとしゅうりょう)

凡人　無用　散弾で纏めて　淡々と終了

(とおいきょうはもうあじわった)

遠い今日はもう味わった

(こっちのほうこうをえらんだひとがせい)

こっちの方向を選んだ人が正

(でもまってなんかあーちがうな)

でもまって　なんか　あー違うな

(おもってたせいかいとはちがうなどうして)

思ってた正解とは違うな　どうして？

(はいこれでしゅうりょう)

はい、これで終了。

(こっちおいでとてまねくもうじゃたち)

こっちおいでと手招く亡者達

(そっちはだめとさとすしどうしゃたち)

そっちはダメと諭す指導者達

(どうにかなるとわらうしぼうしゃたち)

どうにかなると笑う志望者達

(ごうにしたがえと)

郷に従えと

(せいらいにめぐまれたそこしれなくちどんなしょうしゃたち)

生来に恵まれた底知れなく痴鈍な勝者達

(しょうこんのねじまがったこうじょうてきいこじのそうしゃたち)

性根のねじ曲がった恒常的意固地の走者達

(きょうちょうせいにほんろうされもうろうとするこどもたち)

協調性に翻弄され朦朧とする子供達

(まあぼくにはかんけいがないななにひとつとしてかんけいはないが)

「まあ僕には関係がないな。 何一つとして関係はないが。」

(みょうじゃないどっちもとおれない)

妙じゃない？どっちも通れない

(にげるだいたいきほんはそうじゃない)

「逃げる」大体基本はそうじゃない

(だってぼくじゃないきめたのはぼくじゃないんだって)

だって僕じゃない 決めたのは僕じゃないんだって

(こうやってきょうもへいおんが)

こうやって　今日も平穏が

(しょうらいにとらえられたぼくのよこへならんでわらう)

将来に捉えられた僕の横へ並んで笑う

(どうやってろーぷをほどくんだ)

どうやってロープを解くんだ

(ていさいにふまれたあいじょうをひろってつないで)

体裁に踏まれた愛情を拾って　繋いで

(こうやってきょうがおわって)

こうやって　今日が終わって

(あすをまってつぎのあすをしょってをただくりかえしていく)

明日を待って次の明日を背負ってを ただ繰り返していく

(どうやってれーすをぬけるんだ)

どうやってレースを抜けるんだ

(しょうがいにつまれたざんぎょうくぐりぬけてもうたいじょう)

生涯に積まれた残業 くぐり抜けてもう退場

(けんじんむのうてんさいをまとめて)

賢人　無能　天才を纏めて

(へんじんきじんぼんじんもくわえて)

変人　奇人　凡人も加えて

(ぜんいんむようさんだんでまとめて)

全員無用　散弾で纏めて

(かんたんにしゅうりょう)

簡単に終了