蒔子とキビオ。二人は名探偵!
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問題文
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(あるきんようびのよる、いつものこうえんで、わたしはかのじょをみつけた。)
ある金曜日の夜、いつもの公園で、私は彼女を見つけた。
(まいかだ。)
舞佳だ。
(こうえんのべんちにすわり、しんこくそうにうつむいている。)
公園のベンチに座り、深刻そうにうつむいている。
(みなかったことにしようとあとずさりしたそのとき、)
見なかったことにしようと後ずさりしたその時、
(まいかがかおをあげた。)
舞佳が顔を上げた。
(「あ!まきこちゃん!」)
「あ! 蒔子ちゃん!」
(にげられない。わたしはちいさくてをふり、かのじょのとなりにすわった。)
逃げられない。私は小さく手を振り、彼女の隣に座った。
(「どうしたの?こんなじかんにひとりで」)
「どうしたの? こんな時間に一人で」
(まいかはふかくためいきをついた。)
舞佳は深くため息をついた。
(「わたしのこふくちゃんぐっずが、またなくなったの」)
「私のこふくちゃんグッズが、またなくなったの」
(こふくちゃんしろねこのきゃらくたーで、まいかはだいのふぁんだった。)
こふくちゃん白猫のキャラクターで、舞佳は大のファンだった。
(「ぶかつのきがえのときはあるのに、かえるときにはきえてる。)
「部活の着替えの時はあるのに、帰る時には消えてる。
(さいしょはみんな「ものわすれじゃない?」ってからかってたけど、)
最初はみんな『物忘れじゃない?』ってからかってたけど、
(なんどもつづくから・・・・・・」)
何度も続くから……」
(「せっとう?」)
「窃盗?」
(まいかがこっくりとうなずいた。)
舞佳がこっくりとうなずいた。
(「まねーじゃーがようすをみてくれたけど、そのときはなにもおこらなくて。)
「マネージャーが様子を見てくれたけど、その時は何も起こらなくて。
(でもわたしのこふくちゃんぐっずだけが、つぎつぎと・・・・・・」)
でも私のこふくちゃんグッズだけが、次々と……」
(かのじょのこえがふるえている。たいせつなものをうしなうかなしさは、わたしにもわかる。)
彼女の声が震えている。大切なものを失う悲しさは、私にもわかる。
(きびおがいなくなったら、とおもうだけでむねがくるしくなる。)
キビオがいなくなったら、と思うだけで胸が苦しくなる。
など
(「いえでなやんでてもしょうがないから、さんぽにでたんだよね」)
「家で悩んでてもしょうがないから、散歩に出たんだよね」
(まいかがつづけた。「でもまきこちゃん、おねがいがあるの」)
舞佳が続けた。「でも蒔子ちゃん、お願いがあるの」
(かのじょがまっすぐにわたしをみつめる。)
彼女が真っ直ぐに私を見つめる。
(「あした、がっこうにきてくれない?なにかてがかりをみつけてほしいの」)
「明日、学校に来てくれない? 何か手がかりを見つけてほしいの」
(わたしはかたまった。ちゅうがっこうにいく?あのばしょに?)
私は固まった。中学校に行く? あの場所に?
(「わたしが・・・・・・いっても・・・・・・」)
「私が……行っても……」
(そのとき、わたしのあしもとできびおがちいさくないた。)
その時、私の足元でキビオが小さく鳴いた。
(「にゃー」)
「にゃー」
(まいかはきびおにきづき、えがおをみせた。「)
舞佳はキビオに気づき、笑顔を見せた。「
(「きびおちゃんもいるんだ!こんばんは!」)
「キビオちゃんもいるんだ! こんばんは!」
(まいかには、きびおのことばはふつうのなきごえにしかきこえない。)
舞佳には、キビオの言葉は普通の鳴き声にしか聞こえない。
(かのじょがきびおのあたまをなでているあいだ、きびおがわたしにこごえでささやいた。)
彼女がキビオの頭を撫でている間、キビオが私に小声で囁いた。
(「まいかはことしでた「こふくちゃん」30しゅうねんきねんぽーちをかったと)
「舞佳は今年出た『こふくちゃん』30周年記念ポーチを買ったと
(いってたにゃ。あえてぶしつではなして、はんにんをおびきだすよう)
言ってたにゃ。あえて部室で話して、犯人をおびき出すよう
(すすめるにゃ」)
勧めるにゃ」
(わたしはいっしゅんかんがえ、まいかにつたえた。)
私は一瞬考え、舞佳に伝えた。
(「じゃあ、まきこちゃんがくればいいじゃん!」まいかのめがかがやいた。)
「じゃあ、蒔子ちゃんが来ればいいじゃん!」舞佳の目が輝いた。
(「わたしのせいふくをかすから!」)
「私の制服を貸すから!」
(そうしてよくじつ、わたしはまいかのせいふくをかり、きびおを)
そうして翌日、私は舞佳の制服を借り、キビオを
(りゅっくにいれてちゅうがっこうにせんにゅうした。)
リュックに入れて中学校に潜入した。