敗北の少年

(ぶつかってにげこんで)

ぶつかって　逃げ込んで

(ぼくはいつしかここにたってた)

僕はいつしか　ここに立ってた

(だれもがあこがれるひーろーに)

誰もが憧れる　ヒーローに

(なりたくてでもなれなくて)

なりたくて　でもなれなくて

(これぐらいじゃとどかないこと)

これぐらいじゃ　届かないこと

(わかっていたのに)

分かっていたのに

(はいぼくのしょうねんげんじつをうたえ)

敗北の少年　現実を謳（うた）え

(あんなふうにそらはとべやしないんだ)

あんな風に空は飛べやしないんだ

(こんなよるにいみがあるなら)

こんな夜に　意味があるなら

(ぼくらはちをはう)

僕らは地を這（は）う

(みみなりがこだまして)

耳鳴りが　こだまして

(ぼくにきせきがといかけるんだ)

僕に　奇跡が　問いかけるんだ

(きみのゆめあこがれたひーろーに)

「君の夢　憧れたヒーローに

(いますぐさせてあげよう)

今すぐ　させてあげよう」

(あめみたいにさしのべられたって)

飴みたいに　差し伸べられたって

(うれしくないんだ)

嬉しくないんだ

(はいぼくのしょうねんそんざいをうたえ)

敗北の少年　存在を謳（うた）え

(きみみたいにまぶしくはなれないけど)

君みたいに眩しくはなれないけど

(こんなよるにいみがあるなら)

こんな夜に　意味があるなら

(ぼくらはちをはう)

僕らは地を這（は）う

(まだちをはう)

まだ地を這（は）う

(こどうをしっていきをすいこんで)

鼓動を知って　息を吸い込んで

(ぼくはえんりょするよ)

「僕は遠慮するよ」

(はいぼくの)

敗北の

(はいぼくのしょうねんへいぼんをうたえ)

敗北の少年　平凡を謳（うた）え

(あいにくとかみはしんじないたちで)

あいにくと神は信じないタチで

(すれちがいのものがたりよ)

すれ違いの　物語よ

(さよなら)

さよなら

(はいぼくのしょうねんげんじつをうたえ)

敗北の少年　現実を謳（うた）え

(ぼくらはどろをはいつくばるもの)

僕らは泥を這（は）い蹲（つくば）るもの

(こんなよるもいとしいから)

こんな夜も　愛しいから

(ぼくらはちをはう)

僕らは地を這（は）う

(ただちをはう)

ただ地を這（は）う