イト

(このたびはどうもすえながくどうか)

この度はどうも　末長くどうか

(だれかのいとでぎこちないおじぎ)

誰かの糸で　ぎこちないお辞儀

(このたびはどうもくもゆきあやしい)

この旅はどうも　雲行き怪しい

(だれかのいとでやるせないうごき)

誰かの意図で　やるせない動き

(だからいくらよりそってもよりそったぶんからまって)

だからいくら寄り添っても　寄り添った分絡まって

(だからまってもそのままみうごきとれない)

だから待ってもそのまま　身動き取れない

(いつかこのいとがちぎれるまでいまはおどれてのひらで)

いつかこの糸が千切れるまで　今は踊れ手のひらで

(どうかかさねたてのぬくもりでなんどでもさがせ)

どうか重ねた手の温もりで　何度でも探せ

(いつもまとわりつくこのいとをうんめいとよべるそのひまで)

いつもまとわりつくこの糸を　運命と呼べるその日まで

(どうかかさねたてをつかむまでなんどでもこわせ)

どうか重ねた手を掴むまで　何度でも壊せ

(きれたらきれたでふあんになるのは)

切れたら切れたで　不安になるのは

(つみあげたものをしんじているから)

積み上げた物を　信じているから

(だからいくらふみだしてもふみだしたぶんこわがって)

だからいくら踏み出しても　踏み出した分怖がって

(わかってたってむだ)

わかってたって無駄

(みうごきとらなければこのままにんぎょうだ)

身動きとらなければこのまま人形だ

(ふみはずしてもころがるいし)

踏み外しても転がる意思

(いつかきみのいとがみえるまで)

いつか君の糸が見えるまで

(いつかきみのいとがみえるまで)

いつか君の意図が見えるまで

(いつかこのいとがちぎれるまでいまはおどれてのひらで)

いつかこの意図が千切れるまで　今は踊れ手のひらで

(どうかかさねたてのぬくもりでなんどでもさがせ)

どうか重ねた手の温もりで　何度でも探せ

(いつもまとわりつくこのいとをうんめいとよべるそのひまで)

いつもまとわりつくこの糸を　運命と呼べるその日まで

(どうかかさねたてのぬくもりでなんどでもこわせ)

どうか重ねた手の温もりで　何度でも壊せ