心霊写真 -65-

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師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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全部手打ちのため、読みなどによく間違いがあります。いつも修正ありがとうございます。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 HAKU 7851 8.0 97.8% 380.7 3055 66 60 2026/09/01
2 kaa 7231 7.5 95.9% 404.5 3054 129 60 2026/09/01

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問題文

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(「しったのはきょうのあさだよ。おまえもいたときだ」) 「知ったのは今日の朝だよ。お前もいた時だ」 (きょうのあさだって?) 今日の朝だって? (それはおがわちょうさじむしょであさからようもなくですくにひじをついていたときのことか。) それは小川調査事務所で朝から用もなくデスクに肘をついていた時のことか。 (いったいそのときどうやって?) 一体その時どうやって? (「はっとりだよ。あのねくらやろう。きのうたむらがはらをさされて) 「服部だよ。あの根暗野郎。昨日田村が腹を刺されて (うちにころがりこんできたとき、いつのまにかいなくなってたろ。) うちに転がり込んで来た時、いつの間にかいなくなってたろ。 (あいつ、たむらがでていったとき、どこかにかくれてそのままびこうしたんだよ。) あいつ、田村が出て行った時、どこかに隠れてそのまま尾行したんだよ。 (たいしたりゆうもなく。なんとなく、とかで。へんたいだ、へんたい。) 大した理由もなく。なんとなく、とかで。変態だ、変態。 (しょちょうのびこうのてくをほめられていいきになってんだ) 所長の尾行のテクを褒められていい気になってんだ (たぶん、じむしょに「たむらがみつかった」ってでんわしたのは、はっとりだ。) 多分、事務所に「田村が見つかった」って電話したのは、服部だ。 (やくざどもがたむらをおってるのにきづいて。) ヤクザどもが田村を追ってるのに気づいて。 (うちのじむしょもやばいじょうたいになってるとかんがえたんだろ。) うちの事務所もやばい状態になってると考えたんだろ。 (たすけぶねのつもりかあのやろう」) 助け舟のつもりかあの野郎」 (ししょうがひごろほんにんにめんとむかっていわないしんらつなことばをはきまくる。) 師匠が日ごろ本人に面と向かって言わない辛らつな言葉を吐きまくる。 (「で、おってからにげきったたむらが、かくれがにはいったところまでみてたんだよ。) 「で、追っ手から逃げ切った田村が、隠れ家に入ったところまで見てたんだよ。 (それであいつどうしたとおもう?) それであいつどうしたと思う? (けさ、しょちょうからでんわがあっただろう。) 今朝、所長から電話があっただろう。 (たむらがつかまってなかったら、いしだぐみのやつらがくるまえにかえれって。) 田村が捕まってなかったら、石田組の奴らが来る前に帰れって。 (それであのねくら、わーぷろたちあげたままかえったろ。) それであの根暗、ワープロ立ち上げたまま帰ったろ。 (けそうとしてがめんみたら、たむらのなまえとじゅうしょがかいてあったよ。) 消そうとして画面見たら、田村の名前と住所が書いてあったよ。
など
(くそったれ。しょちょうにほうこくせずに、わたしになげたんだ。) クソったれ。所長に報告せずに、わたしに投げたんだ。 (おかげでふりまわされてさんざんなめにあったよ」) おかげで振り回されて散々な目に合ったよ」 (さんざんなめにあったのはぼくもだ。) 散々な目にあったのは僕もだ。 (だったらきょう、さいしょからししょうはたむらのいどころをしっていたんじゃないか。) だったら今日、最初から師匠は田村の居所を知っていたんじゃないか。 (もうなにがなんだかわからない。) もうなにがなんだか分からない。 (「たむらがまつうらのあみにかかったあと、べつのばしょにうつされたかのうせいもたかかった。) 「田村が松浦の網に掛かった後、別の場所に移された可能性も高かった。 (でもこのかくれがが、いしだぐみのあみからはかんぜんにはずれているとしたら、) でもこの隠れ家が、石田組の網からは完全に外れているとしたら、 (そのままそこにかんきんしているかのうせいもあった。) そのままそこに監禁している可能性もあった。 (ごぶごぶといったところか。むだあしにならなくてよかったよ」) 五分五分といったところか。無駄足にならなくて良かったよ」 (あいつもたぶん、うでのいっぽんもおとさずにすむんじゃないか。) あいつも多分、腕の一本も落とさずに済むんじゃないか。 (ししょうはむせきにんにそういう。) 師匠は無責任にそう言う。 (ぼくはあしもとにころがっていたあきかんをけとばした。かってにしろ、というきぶんだった。) 僕は足元に転がっていた空き缶を蹴飛ばした。勝手にしろ、と言う気分だった。 (いっぽすすむたびに、からだのどこかがいたかった。) 一歩進むたびに、身体のどこかが痛かった。 (そのたびに、いらだちがつのっていく。となりのししょうのほうをみたくなかった。) そのたびに、苛立ちが募っていく。隣の師匠の方を見たくなかった。 (そしていっぽすすむたびに、そのいらだちが、ししょうとなつおがいっしょにいるところを) そして一歩進むたびに、その苛立ちが、師匠と夏雄が一緒にいるところを (みるたびにかんじているものとどうしつのものではないか、というきがしてきて、) 見るたびに感じているものと同質のものではないか、という気がしてきて、 (よけいにぼくのこころはかきみだされる。) 余計に僕の心はかき乱される。 (ししょうはたぶん、まつうらのれいこくなひとみにうしろにひろがるきょむに、ひかれている。) 師匠は多分、松浦の冷酷な瞳に後ろに広がる虚無に、ひかれている。 (やくざであるあいつがきらいだというじじつとおなじくらいのたしかさで。) ヤクザであるあいつが嫌いだという事実と同じくらいの確かさで。 (そのことが、どうしようもなくぼくをいらだたせるのだった。) そのことが、どうしようもなく僕を苛立たせるのだった。 (「わたしがみているせかいは、あなたのみているせかいとにているだろうか」) 「私が見ている世界は、あなたの見ている世界と似ているだろうか」 (あたまのなかで、まつうらのさりぎわのことばがくりかえしさいせいされる。) 頭の中で、松浦の去り際の言葉が繰り返し再生される。 (くりかえされるたび、そのことばのねいろはきはくになり、やがていみだけがのこされる。) 繰り返されるたび、その言葉の音色は希薄になり、やがて意味だけが残される。 (ぼくはゆくてにのびるくらいよみちをじっとみすえる。) 僕は行く手に伸びる暗い夜道をじっと見据える。 (ぼくらのほか、あるくひとのすがたはない。) 僕らのほか、歩く人の姿はない。 (だがそのこうけいも、ししょうのめにはまったくべつのようそうをみせているのかもしれない。) だがその光景も、師匠の目には全く別の様相を見せているのかも知れない。 (むすうのうつろなひとかげがやみにただようふたしかなこうけいが・・・・・) 無数のうつろな人影が闇に漂う不確かな光景が・・・・・ (あきちゃんのみるせかい。ししょうのみるせかい。まつうらのみるせかい。) アキちゃんの見る世界。師匠の見る世界。松浦の見る世界。 (そしてこのぼくのみるせかい。) そしてこの僕の見る世界。 (どれがただしいなんてことは、きっとないのだろう。) どれが正しいなんてことは、きっとないのだろう。 (ただそれもすこしにていて、そしてちがっているのだ。) ただそれも少し似ていて、そして違っているのだ。 (「おたがいに、いつのまにかせおっていたくだらないものを、) 「お互いに、いつの間にか背負っていたくだらないものを、 (いつかすっかりおろしてしまったら、またはなしをしよう」) いつかすっかり下ろしてしまったら、また話をしよう」 (さりぎわのことばがきえていったあとで、) 去り際の言葉が消えていった後で、 (いれかわりにまつうらのさいごのでんごんがのうりをよぎった。) 入れ替わりに松浦の最後の伝言が脳裏をよぎった。 (なれなれしいことばだ。しらふでよくこんなせりふをはけるものだ。) 馴れ馴れしい言葉だ。素面でよくこんなセリフを吐けるものだ。 (いらだちがふたたびわきあがる。) 苛立ちが再び湧き上がる。 (しかしぼくは、そのことばのなかにびみょうないわかんをおぼえていた。) しかし僕は、その言葉の中に微妙な違和感を覚えていた。 (なんだ。なにがきになるんだろう。なにかがぴたりとはまったかんじ。) なんだ。なにが気になるんだろう。なにかがぴたりと嵌った感じ。 (あまりにじょうきょうをいぬいているような・・・・・) あまりに状況を射抜いているような・・・・・
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