アカツキの詩

(もうずいぶんたったなぁこんなじかんに)

もうずいぶん経ったなぁこんな時間に

(げんじつかんもないねぶそくになったようなかんじで)

現実感もない寝不足になったような感じで

(てんじょうをみつめながらきみのおんどをおもいだしていた)

天井を見つめながら君の温度を思い出していた

(おおくをほしがったらゆらぐばらんす)

多くを欲しがったら揺らぐバランス

(くずしたむこうにはぼくらのぬけがらとやみ)

崩した向こうには僕らの抜け殻と闇

(ほんとうにおちていったなぁおきあがるのもいやになるよな)

本当に堕ちていったなぁ起き上がるのもイヤになるよな

(たいせつにしたくてことばでしばってがんじがらめ)

大切にしたくて言葉で縛ってがんじがらめ

(からまったなかにはきみのかげもみあたらない)

絡まった中には君の影も見当たらない

(まもろうとしたてのひらでにぎりつぶしてしまうよ)

守ろうとした手のひらで握りつぶしてしまうよ

(ただきみがいればいいのにこらえきれずこぼしていた)

ただ君がいればいいのにこらえ切れずこぼしていた

(よるがすこしとおくなっていた)

夜が少し遠くなっていた

(いつだってちゃかしては)

いつだって茶化しては

(からかいあっていたはずなのにいつのまにか)

からかいあっていたはずなのにいつの間にか

(じょうだんにきこえなくなってきづけばきみはなきだしていた)

冗談に聞こえなくなって気付けば君は泣き出していた

(さんざんまよってさきみがえらんだ)

散々迷ってさ君が選んだ

(さぼてんだってそう、かんたんにだめにしてしまったなぁ)

サボテンだってそう、簡単にダメにしてしまったなぁ

(あいじょうそそいでいればはなもさくとしんじこんでいた)

愛情注いでいれば花も咲くと信じこんでいた

(おもえばそうだぼくはかがみごしのじぶんをみていた)

思えばそうだ僕は鏡越しの自分を見ていた

(きみがみていたのはまぎれもなくぼくだったのに)

君が見ていたのは紛れもなく僕だったのに

(さしこんだつきあかりはぼくのまえできえてくよ)

差し込んだ月明かりは僕の前で消えてくよ

(ぎこちなくてもいいからそっとだきしめられたなら)

ぎこちなくてもいいからそっと抱きしめられたなら

(よるがひっそりすわりこんでいた)

夜がひっそり座り込んでいた

(まもろうとしたてのひらでにぎりつぶしてしまうよ)

守ろうとした手のひらで握りつぶしてしまうよ

(ただきみさえいればいいのにこらえきれずこぼしてた)

ただ君さえいればいいのにこらえ切れずこぼしてた

(よるがすこしうごきだしていた)

夜が少し動き出していた