赤いマフラー

(ひえたてぽけっとにつっこんだまま)

冷えた手 ポケットに突っこんだまま

(あのひのきみのぬくもりさがした)

あの日の君の温もり探した

(ためいきしろくぼやけてあいまいになる)

ため息白くぼやけて 曖昧になる

(このままわすれられたらどれだけいいかな)

このまま忘れられたら どれだけいいかな

(ふゆがくるたびなにもかもうそだったかのように)

冬が来るたび 何もかも嘘だったかのように

(まいおちるゆきのようにとけて)

舞い落ちる雪のように溶けて

(おもいでのきみまでうばうよそれなのに)

思い出の君まで奪うよ それなのに

(どこにいてもなにをしていても)

どこにいても何をしていても

(まだきみがとなりにいるようで)

まだ君が隣にいるようで

(ことしもきっとかえられないあかいまふらー)

今年もきっと変えられない 赤いマフラー

(それなりにつよがってもかっこうはつかずに)

それなりに強がっても 恰好はつかずに

(だれもいないこうさてんしんごうをまつ)

誰もいない交差点 信号を待つ

(ふたりであわなければこんなくるしいおもい)

二人出逢わなければ こんな苦しい思い

(かんじなくてすんだのにそれでもすきだった)

感じなくてすんだのに それでも好きだった

(ふゆのおわりになにもかもうそだったかのように)

冬の終わりに 何もかも嘘だったかのように

(まいおちるゆきのようにとけて)

舞い落ちる雪のように溶けて

(おもいでもきえていったらほんとうは)

思い出も消えていったら 本当は

(もしじかんをもどせるのなら)

もし時間を戻せるのなら

(まだきみのとなりでずっと)

まだ君の隣でずっと

(まいていたいよいっしょにえらんだあかいまふらー)

巻いていたいよ 一緒に選んだ赤いマフラー

(さいごのことばはまだいえないけど)

最後の言葉は まだ言えないけど

(おなじそらのしたできみのしあわせねがっているよ)

同じ空の下で 君の幸せ願っているよ

(なにもかもうそだったかのようにほらゆきのようにとけていくけど)

何もかも嘘だったかのように ほら雪のように溶けていくけど

(おもいではけしてきえないよ)

思い出はけして消えないよ

(いつかまたふたりわらいあえるそのひまで)

いつかまた 二人笑い合えるその日まで

(きっとあいかわらずたいせつに)

きっと相変わらず大切に

(まいているよいっしょにえらんだあかいまふらー)

巻いているよ 一緒に選んだ赤いマフラー