ぼくらしく

(きせつのおわりのかぜがふいている)

季節の終わりの風が吹いている。

(ふとおもいうかぶかおがある)

ふと思い浮かぶ顔がある。

(あまいようなにがいような)

甘いような苦いような。。

(どっちつかずのかんしょうをもてあましつむじをつつく)

どっちつかずの感傷を持て余し、ツムジをつつく。

(ありがとうもごめんねも)

"ありがとう。"も"ごめんね。"も、

(すきだよもすきだったよも)

"好きだよ。"も"好きだったよ。"も

(くちにださなくなっただけでおもわなくなったわけじゃない)

口に出さなくなっただけで、思わなくなったわけじゃない。

(おとなになったけどおとなになったけど)

大人になったけど、大人になったけど

(おとなになったけどおとなになっただけ)

大人になったけど、大人になっただけ。

(やるせなさにねがえりをくりかえし)

やるせなさに寝返りを繰り返し

(ふがいなさにくちびるをかみしめるよるをこえて)

不甲斐なさに唇を噛み締める夜を越えて

(ぜんぜんそんなきぶんじゃないのにはれもよう)

全然そんな気分じゃないのに晴模様。

(ちぐはぐちぐはぐあるいていくよ)

チグハグチグハグ歩いて行くよ。

(ぼくらしさってなんだろなんだろなんだろって)

ぼくらしさって何だろ？何だろ？何だろ？って

(くびをかしげつづけていくよぼくらしく)

首をかしげ続けていくよ、ぼくらしく。

(きせつのはじまりのかぜがふいている)

季節の始まりの風が吹いている。

(ふとこみあげるむねのたかなりがある)

ふと込み上げる胸の高鳴りがある。

(たとえばあたらしいふくであたらしいくつで)

例えば新しい服で、新しい靴で

(まちとまちのつぎめをいよいよまたごうとするときのような)

街と街の継ぎ目をいよいよ跨ごうとするときのような。。

(ゆめもきぼうもかちたいもまけたくないも)

"夢"も"希望"も、"勝ちたい"も"負けたくない"も

(くちにださなくなっただけでおもわなくなったわけじゃない)

口に出さなくなっただけで、思わなくなったわけじゃない。

(おとなになったけどおとなになったけど)

大人になったけど、大人になったけど

(おとなになったけどおとなになっただけ)

大人になったけど、大人になっただけ。

(めくるめくいめーじにひとりにやけ)

めくるめくイメージにひとりニヤけ

(そっとすいこまれるようにねむるよるをこえて)

そっと吸い込まれるように眠る夜を越えて

(せっかくこんなきもちなのにあめもよう)

せっかくこんな気持ちなのに雨模様。

(あべこべあべこべあるいていくよ)

あべこべあべこべ歩いて行くよ。

(ぼくらしさってなんだろなんだろなんだろって)

ぼくらしさって何だろ？何だろ？何だろ？って

(くびをかしげつづけていくよぼくらしく)

首をかしげ続けていくよ、ぼくらしく。

(ぜんぜんそんなきぶんじゃないのにはれもよう)

全然そんな気分じゃないのに晴模様。

(ちぐはぐちぐはぐあるいていくよ)

チグハグチグハグ歩いて行くよ。

(ぼくらしさってなんだろなんだろなんだろって)

ぼくらしさって何だろ？何だろ？何だろ？って

(くびをかしげつづけていくよぼくらしく)

首をかしげ続けていくよ、ぼくらしく。