支配人のオフィス

(みすてりーがおぺらざでみすてりーだ そぷらのがゆくえふめいそうさもおよばぬ)

ミステリーがオペラ座で　ミステリーだ ソプラノが行方不明　捜査も及ばぬ

(みすてりーかなにかじけんか ぷりまどんなはくもがくれ)

ミステリーか何か事件か プリマドンナは雲隠れ

(くりすてぃーぬまでがどこへきえたんだ ごしっぷはせんでんになるが)

クリスティーヌまでが　どこへ消えたんだ ゴシップは宣伝になるが

(だがかんがえてみるとおきゃくのめあては おぺらのできよりすきゃんだる)

だが考えてみると　お客の目当ては オペラの出来よりスキャンダル

(そうだこれでおれたちのしょうばいはだいはんじょう)

そうだ　これで俺たちの商売は大繁盛

(なんだいったいやつらのきじは なんだいったいおいおちつけ)

何だ一体！　奴らの記事は 何だ一体　おい落ち着け

(これもいっしゅのせんでんだしかたないさ そぷらのは)

これも一種の宣伝だ　仕方ないさ　 ソプラノは

(まててがみがきてるぞおおきみあてもある)

待て手紙が来てるぞ　おお君あてもある

(さてゆうべはすてきなぶたい くりすてぃーぬはすばらしい)

さて夕べは素敵な舞台 クリスティーヌは素晴らしい

(もういらないなかるろったのやつは ついでだがこーらすはいいが)

もういらないな　カルロッタの奴は ついでだが　コーラスはいいが

(だんすはひどくてだめ さてきみはわすれているねわたしのさらりーを)

ダンスはひどくて駄目！ さて君は忘れているね　私のサラリーを

(すぐにはらってくれたまえ ついしんこのしじはまもれよこんごのためにも)

すぐに払ってくれたまえ 追伸　この指示は守れよ　今後のためにも

(あつかましいやつこどもだましだ しょめいはだれだだれなんだ)

厚かましい奴　子供だましだ 署名は誰だ　誰なんだ

(おぺらざのかいじんとある ふざけてやがるぞけしからんやつだ)

オペラ座の怪人とある ふざけてやがるぞ　けしからん奴だ

(いったいおれたちこのでたらめを このままほうっておくのか)

一体俺たち　このでたらめを このまま放っておくのか

(あのこはなんです くりすてぃーぬはどこだ)

あの子は　何です クリスティーヌはどこだ

(しりません きみたちがこれをかいたのか)

知りません 君たちが　これを書いたのか

(いえいえちがいます ひどいなどこにいるここにはいません)

いえいえ　違います ひどいな　どこにいる　ここにはいません

(きみたちがこのてがみかいたのか とんでもありませんおみせください)

君たちが　この手紙、書いたのか とんでもありません　お見せ下さい。

(しんぱいむようくりすてぃーぬは えんじぇるおぶみゅーじっくがまもっている)

心配無用　クリスティーヌは エンジェルオブ・ミュージックが守っている

(さがしてもむだだ きみたちでないとするとだれがかいたんだ)

捜しても無駄だ 君たちでないとすると、誰が書いたんだ？

(あのこはでてきたゆるさない あのこはどうした)

あの子は　出てきた　許さない あの子は　どうした

(このてがみはあたまにきてるの あなたですかちがうさ)

この手紙は頭に来てるの あなたですか　違うさ

(それじゃいったいあなたなの ちがうさじゃあいったい)

それじゃ一体　あなたなの 違うさ　じゃあ一体

(ほんとうにあなたじゃないというの てがみをみせてごらん)

本当にあなたじゃないと言うの 手紙をみせてごらん

(ついにきみのしゅやくはもうおわる くりすてぃーぬにきょうからこうたい)

「ついに君の主役はもう終わる クリスティーヌに今日から交代

(さからったりするとひどいめにあうぞ こんなひどいことはもうゆるさない)

逆らったりすると　ひどい目にあうぞ」 こんなひどいことは　もう許さない

(なにからなにまでくりすてぃーぬばかり くりすてぃーぬがもどってきました)

何から何まで　クリスティーヌばかり クリスティーヌが戻ってきました

(いままでどこにいたんだい いったいどこにいたんだ)

今までどこにいたんだい 一体どこにいたんだ

(いえにかえしたほうがいいとおもいますわ あいたいな)

家に帰した方がいいと　思いますわ 会いたいな

(いいえあわないでしょう うたわすのあのこに)

いいえ　会わないでしょう 歌わすの？あの子に

(ここにてがみがみせてください まて)

ここに手紙が　見せて下さい 待て

(しょくんこころよりしんあいのじょうをこめて わたしのげきじょうのけいえいほうにかんする)

諸君、心より親愛の情をこめて、 私の劇場の経営法に関する

(ごせつめいのてがみをなんつうか おくらせていただいた)

御説明の手紙を何通か 送らせていただいた。

(だがどうやらわたしのしじにはしたがっては いただけなかったようだ)

だが、どうやら私の指示には従っては いただけなかったようだ。

(もういちどだけさいごのちゃんすをあたえよう くりすてぃーぬだーえをきした)

もう一度だけ、最後のチャンスを与えよう。 クリスティーヌ・ダーエを帰した

(かのじょのせいこうをのぞむつぎのこうえんで かるろったはわきやくをえんじる)

彼女の成功を望む　次の公演で カルロッタは脇役を演じる

(そしてくりすてぃーぬにはしゅやくを くりすてぃーぬのやくははくしゃくふじんだ)

そしてクリスティーヌには主役を クリスティーヌの役は伯爵夫人だ

(かるろったのそろはこんどはない すばらしいじゃないか)

カルロッタのソロは今度はない すばらしいじゃないか

(わたしはこのぶたいをいつものせきすなわち ごばんぼっくすせきではいけんさせていただく)

私はこの舞台をいつもの席、すなわち ５番ボックス席で拝見させていただく。

(したがってそのせきはつねにわたしのために あけておかれたい)

従ってその席は常に私の為に 空けておかれたい。

(このめいれいにそむいたばあい しょくんのそうぞうをぜっするわざわいがおこるであろう)

この命令に背いた場合、 諸君の想像を絶する災いが起こるであろう。

(ではしょくんごきげんよう おぺらざのかいじんより)

では諸君、ごきげんよう。 オペラ座の怪人より。

(くりすてぃーぬ くりすてぃーぬどうして)

クリスティーヌ・・・ クリスティーヌ　どうして

(ゆるさないわよくりすてぃーぬくるってる かいたのはしってるこのひと)

許さないわよ　クリスティーヌ　狂ってる 書いたのは知ってる　この人

(いったいなんのことだしにょーら うらぎりものうそつきじょうだんだひどいなあ)

一体何のことだ　シニョーラ （裏切者　嘘つき　冗談だ　ひどいなあ）

(しにょーらあなたはすたー いつまでもしにょーら)

シニョーラ！あなたはスター いつまでも　シニョーラ

(ばかばかしいことわるんだ くりすてぃーぬにははやくをやらせるうたはない)

馬鹿馬鹿しい　断るんだ クリスティーヌには端役をやらせる。歌はない。

(かるろったがしゅやくですておくれだ そうておくれなのよなだめろ)

カルロッタが主役です　手遅れだ そう手遅れなのよ（なだめろ）

(なだめようとしてもかのじょを きかないわわたしをばかにするなんて)

なだめようとしても（彼女を） 聞かないわ　私を馬鹿にするなんて

(ひどいわぱーどれみーおでぃーお かれをあざけるとはずかしめた)

ひどいわ　パードレミーオ　ディーオ 彼をあざけると（辱めた）

(のろいがかかるわなぜぼくをおいて)

呪いがかかるわ（なぜ僕をおいて）

(はずかしめた くりすてぃーぬしにょーらゆるして)

辱めた （クリスティーヌシニョーラ許して）

(ばかにしたわしにょーらゆるして)

馬鹿にしたわ　シニョーラ許して

(おそろしいことが あいたいぶじょくだわしつれいな)

おそろしいことが、 （会いたい　侮辱だわ　失礼な）

(もうすぐおこるわ どこだろうしんじられない)

もうすぐ　おこるわ （どこだろう　信じられない）

(ふしあわせしにょーらゆるして みすてられたうたわない)

不幸せ　シニョーラゆるして 見捨てられた　歌わない

(なかないでああすたー つぎはなんだろう)

（泣かないで　ああスター） 次は何だろう