黄昏’９５ ~太陽の季節~

(たいようのひかりつきのあかりゆうぐれにだれとたそがれる)

太陽の光り、月の灯り　夕暮れに誰と黄昏る

(ぼくらはそもそもひるにいきるのかそうでなければなぜひるは)

僕らはそもそも昼に生きるのか　そうでなければ何故、昼は

(たいようのひかりでちゅういをひきたちまちぼくらのめをくらませて)

太陽の光で注意を引き　たちまち僕らの目を眩ませて

(かがやきたいとおもわせるのかよりたかくもっとよりたかく)

輝きたいと思わせるのか　より高く、もっとより高く

(くうそうよりももっとたかくとたえずこうげんへとおびきよせる)

空想よりももっと高くと　たえず光源へとおびき寄せる

(ならとびたとうそしてとうたつしようあしばがふあんていなのにきづかずに)

（なら）飛び立とう、そして到達しよう　足場が不安定なのに気づかずに

(つばさのばらんすこうりょしてひしょうはごうりてきにけいさんされ)

翼のバランス考慮して　飛翔は合理的に計算され

(おかしいところはないはずなのにみょうにじしんだけもっているのに)

おかしい所は無いはずなのに　妙に自身だけ持っているのに

(しょうてんへのよくぼうはどうしてきょうきのようにみえるのか)

昇天への欲望はどうして　狂気の様に見えるのか

(ぼくらはそもそもよるにいきるのかそうでなければなぜよるは)

僕らはそもそも夜に生きるのか　そうでなければ何故、夜は

(くらやみでしかいをうばいさりつきのあかりでぼくらをてらし)

暗闇で視界を奪い去り　月の灯りで僕らを照らし

(すすむべきみちをおしえるのかよりさきへもっとよりさきへ)

進むべき道を教えるのか　より先へもっとより先へ

(らんなーよりももっとさきへとたえずごーるへとおびきよせる)

ランナーよりももっと先へと　たえずゴールへとおびき寄せる

(ならはしりだそうそしてとうたつしようさけのいきおいだときづかずに)

（なら）走り出そう、そして到達しよう　酒の勢いだと気づかずに

(くつのひもをなおそうとしててーぶるのぐらすをぜんぶたおす)

靴のひもをなおそうとして　テーブルのグラスを全部倒す

(あしなんかふらふらになっているのにみょうにじしんだけついているのに)

足なんかフラフラになっているのに　妙に自身だけついているのに

(でいすいへのしっそうはどうしてしょうきのようにみえるのか)

泥酔への疾走はどうして　正気の様に見えるのか

(たいようのひかりつきのあかりゆうぐれにだれとたそがれる)

太陽の光り、月の灯り　夕暮れに誰と黄昏る

(ぼくらはそもそもいつにいきるのかそうでなければなぜぼくらは)

僕らはそもそも何時に生きるのか　そうでなければ何故、僕らは

(たいようがゆうひにかわったとたんめがくらむことなくはっきりと)

太陽が夕陽に変わった途端　目が眩むことなくはっきりと

(かなたのおわりがみれたのかみりょくをなくしたこうげんはきゅうに)

彼方の終わりが見れたのか　魅力を失くした光源は急に

(おびきよせるちからをうしないぼくらをただちについらくさせる)

おびき寄せる力を失い　僕らをただちに墜落させる

(ついらくはひしょうよりずっとしぜんでじめんにたたきつけられることも)

墜落は飛翔よりずっと自然で　地面に叩き付けられることも

(ふらふらになってあるくこともひるのじょうねつよりずっとしぜんで)

フラフラになって歩くことも　昼の情熱よりずっと自然で

(しぜんがたくらむわななのかよるはもうじきやってくるのか)

自然が企む罠なのか　夜はもうじきやって来るのか

(ひるはよるをしんじることなくよるはひるをしんじることなく)

昼は夜を信じることなく　夜は昼を信じることなく

(たいようのひかりつきのあかりゆうぐれにだれとたそがれる)

太陽の光り、月の灯り　夕暮れに誰と黄昏る