走れメロス

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問題文
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(めろすはげきどした。かならず、かのじゃちぼうぎゃくのおうをのぞかなければならぬとけついした。)
メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。
(めろすにはせいじがわからぬ。めろすは、むらのぼくじんである。)
メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。
(ふえをふき、ひつじとあそんでくらしてきた。)
笛を吹き、羊と遊んで暮して来た。
(けれどもじゃあくにたいしては、ひといちばいにびんかんであった。)
けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。
(きょうみめいめろすはむらをしゅっぱつし、のをこえやまごえ、)
きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、
(じゅうりはなれたこのしらくすのしにやってきた。)
十里はなれた此のシラクスの市にやって来た。
(めろすにはちちも、ははもない。にょうぼうもない。じゅうろくの、うちきないもうととふたりぐらしだ。)
メロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と二人暮しだ。