Freja

(あますぎるかおりただよわせるのは)

甘すぎる香り　漂わせるのは

(きのうののこりがけすため)

昨日の残り香　消すため？

(じょしゅせきのしーとふかくしずんだら)

助手席のシート　深く沈んだら

(ゆびさきのればーそっとたおす)

指先のレバー　そっと倒す

(おわるまでかえさない)

＜終わるまで帰さない＞

(よるになぞられぴあすがゆれる)

夜のなぞられピアスが揺れる

(かんじたらあいずして)

＜感じたら合図して＞

(きのうはだれをだいていたの)

昨日はだれを抱いていたの？

(あいぞうれっしょうかるま)

愛憎裂傷カルマ

(みたしてはやく)

満たして　早く

(やくそくなんてぐらすにうかべて)

約束なんてグラスに浮かべて

(のみほしてみせて)

飲み干して見せて

(みだれたふれいや)

乱れたフレイヤ

(せめたりしないわ)

責めたりしないわ

(こぼれおちてにじむねつをただうばって)

零れ落ちて滲む熱を　ただ奪って

(くすりゆびのりんぐはずしもしないで)

薬指のリング　外しもしないで

(あきらめのふちをなでてく)

諦めの縁を撫でてく

(なにがほしいのとききあきたことば)

「何が欲しいの？」と聞き飽きた言葉

(じょうだんでしょってくちはひらく)

「冗談でしょ？」って口は開く

(にげるのはゆるさない)

＜逃げるのは許さない＞

(とどかないほどおもいはうずく)

届かないほど　思いは疼く

(おとなならわかるでしょ)

＜大人ならわかるでしょ？＞

(ふれたらまけとしってたのに)

触れたら負けと知ってたのに

(めいそうじゅうしょうかるま)

迷走重症カルマ

(こわしてはやく)

壊して　早く

(りせいのかけら)

理性の欠片

(ひえたまどらーでかきまぜてけして)

冷えたマドラーでかき混ぜて消して

(ぼやけるしかいをゆらしてつよく)

ぼやける視界を　揺らして強く

(つなぎとめるためいきごとうばいさって)

繋ぎ止める溜息ごと　奪い去って

(しかけてきたのきみのほうでしょ)

＜仕掛けてきたの　君のほうでしょ？＞

(そっとかんだみみたぶねつがはしる)

そっと噛んだ耳たぶ　熱が走る

(いまさらなにをまもらせたいの)

＜今更　何を守らせたいの？＞

(そのちょうはつにおちてゆく)

その挑発に堕ちてゆく

(じゅんあいふかんしょうかるま)

純愛不感症カルマ

(よごしてはやく)

汚して　早く

(やくそくなんてぐらすにうかべて)

約束なんてグラスに浮かべて

(くちうつしでそそぎこんで)

口移しで注ぎ込んで

(みだれたふれいや)

乱れたフレイヤ

(せめたりしないわ)

責めたりしないわ

(こぼれおちてにじむねつを)

零れ落ちて滲む熱を

(ただうばって)

ただ奪って

(おちるほどにきえなくなる)

堕ちるほどに消えなくなる

(あまいのこりが)

甘い残り香