Angreifer

(さいごのきおくくらやみのなか)

最後の記憶　暗闇の中

(めをこらしたしかいに)

目を凝らした　視界に

(つめたくふせるははのからだと)

冷たく臥せる　母の躯と

(むせるほどのちのにおい)

咽せるほどの　血の匂い

(あくむのなかでだれがとう)

悪夢の中で　誰が問う

(こうかいはあるかと)

後悔は有るかと

(あたまのなかのこえがよぶ)

頭の中の　声が喚ぶ

(けいりくをはたせと)

刑戮を　果たせと

(さいあくのめざめがおとずれる)

最悪の目覚めが訪れる

(うんめいよこれをいんがとよぶのだろうか)

運命よこれを因果と呼ぶのだろうか

(しにぞこないのしめいをまっとうせよ)

死に損ないの使命を全うせよ

(ひとりのこされたひつぎのなかで)

独り遺された棺の中で

(ちったはなのいろはまぼろし)

散った花の色は幻

(かこもあいもすべてうしなった)

過去も愛も全て失った

(たったいちるここにあるのは)

たった一縷此処にあるのは

(かわくすべをしらぬきばだけ)

渇く術を知らぬ牙だけ

(かつてにんげんだったものよ)

かつて人間だったモノよ

(あかきちをくらうけもののほこりよあれ)

赤き血を喰らう　獣の誇りよ在れ

(しょうどうがほえるやつらをねだやしにせよ)

衝動が吼える　奴らを根絶やしにせよ

(そこしれぬきょむと)

底知れぬ虚無と

(とうにしっている)

疾うに知っている

(のがれえぬうんめいのしはいかで)

逃れ得ぬ運命の支配下で

(せめてものいぶに)

せめてもの慰撫に

(いちどきれたいとをたぐって)

一度切れた糸を手繰って

(うまれめざめおちたおとこは)

績まれ目覚め墜ちた男は

(くらくこころいぶすさついの)

昏く心燻す殺意の

(ほかにいきるりゆうなどない)

他に生きる理由など無い

(かつてにんげんだったものよ)

かつて人間だったモノよ

(うばいうばわれるけもののかくごよあれ)

奪い奪われる　獣の覚悟よ在れ

(ほんのうがたけるのこらずつちにかえせと)

本能が哮る　残らず土に帰せと

(ゆえつもらすしこそはなむけ)

愉悦漏らす死こそ餞

(ばつもとがもすべてひきさいた)

罰も咎も全て引き裂いた

(たかがにせのｒａｎｇｔｉｅｆふぜいに)

たかが贋のrangtief風情に

(にどもにげるみちはあたえない)

二度も逃げる道は与えない

(じゅんけつかこんけつかおまえはどちらだ)

純血か混血か　お前はどちらだ

(だれにむかってくちをきいているのか)

誰に向かって口を聞いているのか

(ほんとうにりかいしているのか)

本当に理解しているのか

(なきものへささぐいのりにおわりはない)

亡き者へ捧ぐ祈りに　終りは無い

(とわのだんざいがこのみのさだめならば)

永久の断罪が此の身の定めならば

(あかきちをくらうけものよはめつをかえ)

赤き血を喰らう獣よ　破滅を飼え

(たましいがさけぶやつらをすべてほふるまでは)

魂が叫ぶ　奴らを総て屠るまでは

(ふかくはきだすけむりにいだかれ)

深く吐き出す　煙に抱かれ

(かれはおりたつああいくどでも)

彼は降り立つ　嗚呼幾度でも