夜の海

(ひたるかこにねむれないよるのなか)

浸る過去に眠れない夜の中

(たばこのけむりがまうしろくにごってはきえる)

タバコの煙が舞う白く濁っては消える

(ためいきさえはきだせるだけましかな)

ため息さえ吐き出せるだけましかな

(ふかくふかくすいこんだあたりさわりのないひび)

深く深く吸い込んだ当たり障りのない日々

(せかいのことだいたいはわかってきた)

世界のこと大体はわかってきた

(かなわないことだらけでかみさまはいないみたいです)

叶わない事だらけで神様はいないみたいです

(ぐちふあんふまんつみあげてみたそのさき)

愚痴不安不満積み上げて見たその先

(そらのうえかがやくのはいつのひかみつけたゆめ)

空の上輝くのはいつの日か見つけた夢

(かなしみおよぐよるにだって)

悲しみ泳ぐ夜にだって

(さしこむあさひがあるんだって)

射し込む朝日があるんだって

(こんしんのつよがりもふるえたかたにも)

渾身の強がりも震えた肩にも

(やさしすぎるくらいのひかり)

優しすぎるくらいの光

(きえちゃうくらいならくんなって)

消えちゃうくらいなら来んなって

(なんどもなんどもさけんだっけ)

何度も何度も叫んだっけ

(だれもおぼえてもいない)

誰も覚えてもいない

(ひとりわたるよるのうみ)

一人渡る夜の海

(このめにみえるものにおどらされて)

この目に見えるモノに踊らされて

(みえないものふみつけた)

見えないモノ踏みつけた

(きづかずにとおりすぎた)

気付かずに通り過ぎた

(あなたのむねのなかにいたいだけ)

あなたの胸の中にいたいだけ

(こころのおくかたすみでわすれないでほしいだけ)

心の奥片隅で忘れないでほしいだけ

(ときがながれすすんだって)

時が流れ進んだって

(ともにいきるひびがあったって)

共に生きる日々があったって

(ふりかえっていいかな)

振り返っていいかな

(たしかにぼくらはすすみつづけてきたよな)

確かに僕らは進み続けてきたよな

(もうもどれないよかこなんて)

もう戻れないよ過去なんて

(だからまたまえをむくんだぜ)

だからまた前を向くんだぜ

(きおくにせなかおされ)

記憶に背中押され

(ひとりわたるよるのうみ)

一人渡る夜の海

(くりかえすようなひびのなかで)

繰り返すような日々の中で

(どうにかじぶんをつなぎとめる)

どうにか自分を繋ぎとめる

(なんどもなみだをながしながら)

何度も涙を流しながら

(どうにかじぶんをしんじてみる)

どうにか自分を信じてみる

(だれかになにかをいわれようと)

誰かに何かを言われようと

(どうにかじぶんをつなぎとめる)

どうにか自分を繋ぎとめる

(なんどもこぶしをにぎりながら)

何度も拳を握りながら

(どうにかじぶんをしんじていたいぼくは)

どうにか自分を信じていたい僕は

(かなしみおよぐよるにだって)

悲しみ泳ぐ夜にだって

(さしこむあさひがあるんだって)

射し込む朝日があるんだって

(こんしんのつよがりもふるえたかたにも)

渾身の強がりも震えた肩にも

(やさしすぎるくらいのひかり)

優しすぎるくらいの光

(きえちゃうくらいならくんなって)

消えちゃうくらいなら来んなって

(なんどもなんどもさけんだっけ)

何度も何度も叫んだっけ

(だれもおぼえてもいない)

誰も覚えてもいない

(ひとりわたるよるのうみ)

一人渡る夜の海

(あたらしいあさに)

新しい朝に

(むかいわたるよるのうみ)

向かい渡る夜の海