Oxydlate

(きゅうくつはきらいつたわってしまうから)

窮屈は嫌い　伝わってしまうから

(うわべのけしょうをうすくかさねる)

上辺の化粧を　薄く重ねる

(ほしいとおもうたびたいおんがうばわれ)

欲しいと思う度　体温が奪われ

(いつものくうきへかえってしまう)

いつもの空気へ 却ってしまう

(ねぇわたしはえらいでしょう)

「ねぇ　私は偉いでしょう？」

(ずっとそばにいたぼくのいないせかい)

ずっと側に居た　僕の居ない世界

(きみはのどをつまらせるの)

「君は喉を詰まらせるの」

(ああただしくすきであることを)

ああ　正しく好きである事を

(もってうまれなかったわたしは)

持って生まれなかった私は

(いちばんのぞんでいたものが)

一番望んでいたものが

(てにはいればいいと)

手に入ればいいと

(しずめしずめいきぐるしいだろう)

沈め　鎮め　息苦しいだろう

(きみのこきゅうがつまる)

他人(きみ)の呼吸が詰まる

(いたみなじむ)

痛み馴染む

(よごれたはいがみたされる)

汚れた肺が満たされる

(とりとめのないほうわにこうさいを)

とりとめのない飽和に光彩を

(わずかなあつりょくうたがってしまう)

僅かな圧力　疑ってしまう

(つかもうとしていてもたゆたうだけなら)

掴もうとしていても　揺蕩うだけなら

(いつものくうきをとりこんでしまう)

いつもの空気を　取り込んでしまう

(ねぇわたしはいたかったよ)

「ねぇ　私は痛かったよ。」

(ずっとかんじてたいみをかくすけはい)

ずっと感じてた　意味を隠す気配

(きみのはいをみたしたいの)

「君の肺を満たしたいの。」

(ああいらないとなくなってしまえばいいと)

ああ　要らないと　無くなってしまえばいいと

(すがりえられなかったぼくを)

縋り　得られなかった僕を

(いちばんのぞんでいたものが)

一番望んでいたものが

(こぼれおちていくなんて)

こぼれ落ちて行くなんて

(くるえしずめこんなにくるしいのなら)

狂え　荒め　こんなに苦しいのなら

(せつなをいきることさえも)

刹那を生きることさえも

(ゆるさないでよ)

許さないでよ

(よごれていたのはぼくのほう)

汚れていたのは　僕の方

(このいばしょにしゅくふくはおとずれなかった)

「この居場所に　祝福は訪れなかった」

(きたいはすべてうらぎられ)

期待は全て裏切られ

(ぼくのことばはすべてだいたいひん)

僕の言葉は　全て代替品

(いやだそれいじょういわないで)

嫌だ　それ以上　言わないで

(わたしはわたしは)

私は　私は

(わたしはこきゅうをてばなしてしまった)

「私は呼吸を手放してしまった。」

(うまれるまえからきみをまっていた)

生まれる前から　君を待っていた

(ぼくはぼくのやくめをはたせはしなかった)

僕は僕の役目を　果たせはしなかった

(だからのどをつまらせるの)

「だから　喉を　詰まらせるの。」

(ああただしくすきであることを)

ああ　正しく好きである事を

(もってうまれなかったわたしは)

持って生まれなかった私は

(いちばんのぞんでいたものが)

一番望んでいたものが

(てにはいればいいと)

手に入ればいいと

(しずめしずめいきぐるしいだろう)

沈め　鎮め　息苦しいだろう

(きみのこきゅうもつまる)

他人(きみ)の呼吸も詰まる

(いたみがえり)

痛み還り

(よごれたはいをみたして)

汚れた肺を満たして

(よごれたぼくをのみこんで)

汚れた僕を飲み込んで

(よごれたわたしのいきはとまる)

汚れた私の息は　止まる