モノクロメモリーズ

(かわらないままいてほしいと)

変わらないままいて欲しいと

(おもいはむじょうにながされて)

想いは無情に流されて

(つなぎとめておきたいから)

繋ぎ止めておきたいから

(またひとつうそをかさねたんだ)

また一つ嘘を重ねたんだ

(がらすごしのむこうがわに)

ガラス越しの向こう側に

(ここからのこえはとどかないから)

ここからの声は届かないから

(あとなんじゅっぽちかづけたら)

あと何十歩近づけたら

(ぼくはそっとみらいをなげいた)

僕はそっと　未来を嘆いた

(あいそわらいだってわかっていても)

愛想笑いだって分かっていても

(ものくろのせかいがそめられてく)

モノクロの世界が染められてく

(きずつかないようにしらんぷりしてたのに)

傷付かないように　知らんぷりしてたのに

(ぼくのこころかきみだすんだ)

僕の心　かき乱すんだ

(あまくあわいちょこれーとのようなすとーりー)

甘く淡いチョコレートのようなストーリー

(とけこまれてゆくのふたしかなゆうわく)

溶け込まれてゆくの　不確かな誘惑

(やさしさだけほしいいっしゅんでいいからさ)

優しさだけ欲しい　一瞬でいいからさ

(それがうそでもきずはつかない)

それが嘘でも　傷は付かない

(じぶんのなかのくうそうぱれっと)

自分の中の空想パレット

(かきかけのしょうせつはかばんのなかに)

書きかけの小説は鞄の中に

(あこがれとかそんなんじゃなくて)

憧れとかそんなんじゃなくて

(かざらないぶぶんをだいじにして)

飾らない部分を大事にして

(ちることすらできないこのつぼみに)

散ることすら出来ない　この蕾に

(しろがねのせかいはまぶしすぎる)

白銀（しろがね）の世界は眩しすぎる

(まちつづけることになれてしまったのかな)

待ち続けることに　慣れてしまったのかな

(はきだすこともわすれてたよ)

吐き出すことも忘れてたよ

(なくしたものはいくつありますか)

なくしたものは　いくつありますか

(うらおもてのこころちゅうにういて)

裏表の心　宙に浮いて

(でもこのままじゃかわらないだから)

でもこのままじゃ変わらない　だから

(たそがれのむこうにそのてをふって)

黄昏の向こうに　その手を振って

(がめんでほほえむへいこうせんのきみは)

画面でほほ笑む　平行線の君は

(わたしににたひとをさがしたりしてるかな)

私に似た人を探したりしてるかな

(うきあしだったままのみせかけのひーろーじゃ)

浮足だったままの　見せかけのヒーローじゃ

(だいじなひとはすくえないんだって)

大事な人は救えないんだって

(まわるよまわるよとけいのはりまわる)

回るよ　回るよ　時計の針回る

(すこしずつでいいからちかづいていけるなら)

少しずつでいいから　近づいて行けるなら

(やさしいだけのひとになりたくはないからさ)

優しいだけの人になりたくはないからさ

(たとえきみがきづかなくても)

たとえ　君が気づかなくても

(きっとそまることないものくろめもりーず)

きっと染まることない　モノクロメモリーズ