からくれなゐの影

(そらみやればそのすがた)

空見やればその姿

(はせはせくるかなたから)

馳せ　馳せ来る　彼方から

(せんりばんりのむこうから)

千里万里の向こうから

(きょうもだれかがいどみくる)

今日も誰かが挑み来る

(みせばやなのこえをあげ)

みせばやなの声をあげ

(やれたのもうのこえをあげ)

やれ頼もうの声をあげ

(どこからともなくやってくる)

どこからともなくやってくる

(そのなもそのかげもまだしらず)

その名もその影もまだ知らず

(ああこたびもあらわれるからくれないのいろをおび)

ああ此度も現れる　からくれなゐの色を帯び

(こけおどしのようかいか)

虚仮威の妖怪か

(みのほどしらずのようせいか)

身の程知らずの妖精か

(はてはこれはこれはとこれこそがまことのきょうてきか)

はてはこれはこれはとこれこそが真の強敵か

(かくもたさいなわざをくらべて)

かくも多彩な技を比べて

(そのおうぎそのひでんをいまたからかに)

その奥義　その秘伝を　今高らかに

(かかぐはなにふうたうはなにふかぞえれば)

掲ぐは何符　謳うは何符　数えれば

(さあさきたるそのかげはからくれないのいろをして)

さあさ来きたるその影は　からくれなゐの色をして

(なんどたおしたおされたとて)

何度倒し倒されたとて

(またもやかわらぬあすがくる)

またもや変わらぬ明日が来る

(そのてにそのいみにぎりしめ)

その手にその“意味”握り締め

(われをみよわれをみよとぞいどみくる)

我を見よ我を見よとぞ挑み来る

(からくれないのかげあらたなちょうせんしゃのここへ)

からくれなゐの影　新たな挑戦者の此処へ

(うたかたのゆめさあしょうりのやぼうをうちくだけ)

泡沫の夢　さあ勝利の野望を打ち砕け

(おのれのいみをうちたてて)

己の意味を打ち立てて

(やってみせるがだんまくで)

表演ってみせるが弾幕で

(これがわがみわがこころと)

これが我が身我が心と

(こえなきこえにぞさけんだる)

声なき“弾“にぞ叫んだる

(ああかくもすばらしきはよていちょうわのあじなるか)

ああかくも素晴らしきは　予定調和の味なるか

(ゆえにすべてのげんそうは)

故に全ての幻想は

(いまかいまかとまっている)

今か今かと待っている

(いつかおのれもそのこえをてんたかくあげてみせようぞ)

いつか己もその声を天高く挙げて見せようぞ

(おのれのいぎをただひたすらに)

己の意義をただ只管に

(そのいみそのおもいをほんのうのまま)

その意味　その思いを　本能のまま

(つむぐはなにふさけぶはなにふかさねれば)

紡ぐは何符　宣ぶは何符　重ねれば

(いざやとわんこのちからわれらがいきるこのそらに)

いざや問わんこの力　我らが生きるこの空に

(なんどたおしたおされたとて)

何度倒し倒されたとて

(ついにはかわらぬあすがため)

ついには変わらぬ明日がため

(かちにもまけにもしさいなく)

勝ちにも負けにも仔細なく

(われをみよわれをみよとぞさけんだる)

我を見よ我を見よとぞ叫んだる

(からくれないのかげあらたなちょうせんしゃのここへ)

からくれなゐの影　新たな挑戦者の此処へ

(かんたんのゆめさああしきくわだてをうちくだけ)

邯鄲の夢　さあ悪しき企てを打ち砕け

(そらとぶみこのそのまわりへ)

空飛ぶ巫女のその周りへ

(いざつどえきょうてきはからくれないいろのかげとなって)

いざ集え　強敵はからくれなゐ色の影となって

(そらみやればそのすがた)

空見やればその姿

(はせはせくるくるかなたから)

馳せ　馳せ来る　来る彼方から

(せんりばんりのむこうから)

千里万里の向こうから

(さあきょうもだれかがまたいどみくる)

さあ今日も誰かがまた挑み来る

(あそべあそべよげんそうに)

遊べ遊べよ幻想に

(さいごにのこるはいざしらず)

最後に残るはいざ知らず

(いまをただただいきること)

今をただただ生きること

(われをみよわれをみよとぞもとめたる)

我を見よ我を見よとぞ求めたる

(からくれないのかげむげんのちょうせんしゃのここへ)

からくれなゐの影　無限の挑戦者の此処へ

(えいえんのゆめさあひとよすべてをうちくだけ)

永遠の夢　さあ人よ全てを打ち砕け

(えいえんのゆめ)

永遠の夢

(からくれないのかげ)

からくれなゐの影