カオスの隣人バーベキュー

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投稿者投稿者ぺいぺいいいね0お気に入り登録
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カオスギャグ 1

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問題文

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(となりにすんでるおっさんが、あさのごじからにわでばーべきゅーをはじめていた。)

隣に住んでるオッサンが、朝の五時から庭でバーベキューを始めていた。

(まだくらいのに。)

まだ暗いのに。

(しかもひをおこすどころか、にわのまんなかにおいたのは「でんしれんじ」。)

しかも火をおこすどころか、庭の真ん中に置いたのは「電子レンジ」。

(「ちんでにくはやけるんや!」とどやがおでせんげんし、)

「チンで肉は焼けるんや!」とドヤ顔で宣言し、

(れんじにとうにゅうしたのはぎゅうにくではなく「きんぎょ」。)

レンジに投入したのは牛肉ではなく「金魚」。

(すいそうからすくって、そのままらっぷすらせずにいれて)

水槽からすくって、そのままラップすらせずに入れて

(「かいとうあたためきょう」ですたーと。)

「解凍・あたため強」でスタート。

(ぴーぴーなるれんじ。ぶくぶくあわをふくきんぎょ。)

ピーピー鳴るレンジ。ブクブク泡を吹く金魚。

(おっさんは「うーん、まだれあやな」とかいいながらまよねーずをぶっかけた。)

オッサンは「うーん、まだレアやな」とか言いながらマヨネーズをぶっかけた。

(ここでつっこんではいけない。つっこんだらまけるきがした。)

ここでツッコんではいけない。ツッコんだら負ける気がした。

(おっさんはつぎに「びーるや!」とさけび、れいぞうこからとりだしたのは「じょしつき」。)

オッサンは次に「ビールや!」と叫び、冷蔵庫から取り出したのは「除湿機」。

(がこんとたんくをはずし、とうめいなみずをじょっきにそそぐ。)

ガコンとタンクを外し、透明な水をジョッキに注ぐ。

(「これがいちばんしぼりや!」とにかっとわらうおっさん。)

「これが一番搾りや!」とニカッと笑うオッサン。

(たしかに”しっけ”はいちばんしぼってるけども。)

確かに"湿気"は一番搾ってるけども。

(ごくりとのんで「ちょっとうすいな」といったしゅんかん、)

ゴクリと飲んで「ちょっと薄いな」と言った瞬間、

(はいごのいけがきから「ならわしののむか?」とこえがした。)

背後の生垣から「ならワシの飲むか?」と声がした。

(ふりむけば、うえこみのなかにきょだいなかぶとむしがせいざしており)

振り向けば、植え込みの中に巨大なカブトムシが正座しており

(とっくりをかかげていた。)

徳利を掲げていた。

(あまりにしぜんにあらわれすぎてぎゃくにおどろけない。)

あまりに自然に現れすぎて逆に驚けない。

(おっさんは「おぉひさしぶりやな!」とかんぱい。)

オッサンは「おぉ久しぶりやな!」と乾杯。

など

(ひととむしのゆうじょうは、しっけすいをばいかいにふかまっていった。)

人と虫の友情は、湿気水を媒介に深まっていった。

(「にくもやかなな」といったおっさん、)

「肉も焼かなな」と言ったオッサン、

(つぎにあみのうえにおいたのは「うんどうかいのこうはくぼう」。)

次に網の上に置いたのは「運動会の紅白帽」。

(しかも、あかしろりばーしぶるをちゃんとひっくりかえしながらりょうめんをやいている。)

しかも、赤白リバーシブルをちゃんとひっくり返しながら両面を焼いている。

(やきあがったぼうしをひとくちかむと、なぜか「やきおにぎり」のかおりがただよった。)

焼き上がった帽子を一口噛むと、なぜか「焼きおにぎり」の香りが漂った。

(かぶとむしは「うまいのう」とほめながらはさみでつまんでたべている。)

カブトムシは「うまいのう」と褒めながらハサミでつまんで食べている。

(ここでさすがにこらえきれずわらってしまったら、おっさんがまがおでいった。)

ここでさすがに堪えきれず笑ってしまったら、オッサンが真顔で言った。

(「わらうな。これはな、せんそうなんや」)

「笑うな。これはな、戦争なんや」

(なにとのせんそうかはせつめいしてくれない。)

何との戦争かは説明してくれない。

(ぼうしをやくたびに「へいしがひとり、かえらぬひとになった・・・」とつぶやき、)

帽子を焼くたびに「兵士が一人、帰らぬ人になった…」とつぶやき、

(しんみりしている。)

しんみりしている。

(よこではかぶとむしが「なむあみだぶつ」ととなえている。)

横ではカブトムシが「南無阿弥陀仏」と唱えている。

(そこへ、そらからぱらしゅーとでおりてきたのは「しやくしょのしょくいん」だった。)

そこへ、空からパラシュートで降りてきたのは「市役所の職員」だった。

(なふだには「ぼうさいか」とかかれている。)

名札には「防災課」と書かれている。

(かれはちゃくちとどうじに、「きんりんじゅうみんからのくじょうがきています」とたんたんとつげた。)

彼は着地と同時に、「近隣住民からの苦情が来ています」と淡々と告げた。

(おっさんはすかさずれんじのとびらをあけ、たんかしかけのきんぎょをさしだした。)

オッサンはすかさずレンジの扉を開け、炭化しかけの金魚を差し出した。

(「くうか?」)

「食うか?」

(しょくいんは「こうむなのできんむちゅうのいんしょくは・・・」とことわろうとしたが、)

職員は「公務なので勤務中の飲食は…」と断ろうとしたが、

(なぜかきんぎょをいちべつしたしゅんかんにほおをあからめ、)

なぜか金魚を一瞥した瞬間に頬を赤らめ、

(「いただきます」とひとくちでまるのみした。)

「……いただきます」と一口で丸飲みした。

(そこからしょくいんのようすがおかしい。)

そこから職員の様子がおかしい。

(「わたしはきんぎょ!わたしはすいそう!」とさけび、)

「わたしは金魚! わたしは水槽!」と叫び、

(にわのみずたまりでばたばたおよぎはじめた。)

庭の水たまりでバタバタ泳ぎ始めた。

(おっさんは「あぁ、ひょういしたか」となっとくがお。)

オッサンは「あぁ、憑依したか」と納得顔。

(じたいがこんとんとしてきたところで、)

事態が混沌としてきたところで、

(とつぜんにわにちありーだーぶのぎょうれつがはいってきた。)

突然庭にチアリーダー部の行列が入ってきた。

(ぽんぽんをふりながら「がんばれ!きんぎょ!がんばれ!きんぎょ!」とぜんりょくおうえん。)

ポンポンを振りながら「がんばれ!金魚!がんばれ!金魚!」と全力応援。

(もはやなんのいべんとかふめいだが、しょくいん(きんぎょつき)はほんきでくろーるをはじめ、)

もはや何のイベントか不明だが、職員(金魚憑き)は本気でクロールを始め、

(かぶとむしは「よっしゃわしも!」とはばたいていっしょにおよぎだす。)

カブトムシは「よっしゃワシも!」と羽ばたいて一緒に泳ぎ出す。

(みずたまりでおよぐこうむいんととぶかぶとむしを、)

水たまりで泳ぐ公務員と飛ぶカブトムシを、

(おっさんはれんじについかとうにゅうしようとしていた。)

オッサンはレンジに追加投入しようとしていた。

(けっきょくそのひ、ばーべきゅーは)

結局その日、バーベキューは

(「しっけすいでかんぱい」「ぼうしのやきおにぎり」「きんぎょつきこうむいんのくろーる」)

「湿気水で乾杯」「帽子の焼きおにぎり」「金魚憑き公務員のクロール」

(でふぃなーれをむかえた。)

でフィナーレを迎えた。

(ゆうがたにはぜんいんつかれてにわにころがり、おっさんがさいごにひとことだけいった。)

夕方には全員疲れて庭に転がり、オッサンが最後にひとことだけ言った。

(「こういうのが、へいわちゅうもんや」)

「こういうのが、平和ちゅうもんや」

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